日大の第三者委員会が最終報告書を発表したが、その原因と再発防止策は、先に関東学連に提出された日大の改善報告書とは大きく違うものだった(写真は中間報告時の資料)

日大のアメリカンフットボール部の守備選手が関学大との定期戦で、内田正人前監督、井上奨前コーチの指示により悪質なタックルを行った問題に対する日大の第三者委員会が30日、最終報告を行った。すでに理事を辞任している井ノ口忠男氏が当該守備選手に「(真相を黙っていれば) 一生面倒を見る。ただ、そうでなかったときには、日大が総力を挙げて、潰しにいく」と脅迫まがいの口封じを行ったことや、内田前監督らの刑事事件の弁護費用について大学側で負担するよう上申書が提出されていたなど、これまで表に出ていなかった“悪事”も明らかにして最高責任者である田中英寿理事長の管理責任、説明責任にまで踏み込んだ。さらに今後の再発防止策についても具体的な提案するという日大側に“忖度”のない非常に評価すべき最終報告書となった。

 田中理事長に関しては、危機管理の責任者であったにもかかわらず放置してきた点などを指摘し「責任者として反省声明を発表するとともに説明責任を果たし今後は学生ファーストの大学の運営を行う旨の宣言をすることを強く望む」と報告書に明記したが、会見では辞任勧告にまで至らなかったことへ不満の声があがった。

 これに対して、勝丸委員長及び辰野委員長代理が「出処進退は自身が判断すること。我々は処分する権限はもっていない。責任追及を目的とするものではない」と返答したが、第三者委員会の本来の設置目的が(1)重大な反則行為に係る事実確認に基づく真相究明及び原因究明(2)大学によるアメフト部に対するガバナンス体制の検証(3)再発を防止するための対策、であることを考慮すると、そこまでを彼らに求めるのは難しいだろう。

 ただ、大きな問題が浮上した。

 今日31日、関東学生アメリカンフットボール連盟は、理事会を開き、日大から試合出場停止の解除を求めて17日に提出された改善報告書に対する最終結論を出すが、そのすでに提出された日大の改善報告書と、この日、第三者委員会が出した再発防止策に大きな隔たりがあるのだ。

 この日の会見でも勝丸委員長は、「(学連に提出された改善報告書は)私どもの意見が入っているものではございません」と明言していたが、この2つを比べると日大が提出した改善報告書には明らかに不備な点が目立つ。学連の検証委員会は、この不備なものを検討してきただけに、この2つの報告書の温度差は、結論にどんな影響を及ぼすのか。

 両者の報告書には相違点がいくつかある。