はやぶさ2のリュウグウ観測状況を報告

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2日午後3時から、6月末に小惑星「Ryugu」(リュウグウ)に到着した小惑星探査機「はやぶさ2」の現状とリュウグウの観測状況について記者会見した。

  ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「【中継録画】「はやぶさ2」のリュウグウ観測状況を報告 JAXAが会見」に対応しております。

 

【中継録画】「はやぶさ2」のリュウグウ観測状況を報告 JAXAが会見

登壇者の紹介

司会:本日は説明会にお集まりいただき、ありがとうございます。定刻になりましたので小惑星探査機「はやぶさ2」の記者説明会を開催いたします。まず初めに登壇者の紹介をいたします。皆さまより向かって右手から「はやぶさ2」プロジェクトチームミッションマネージャ、吉川真。レーザー高度計担当、水野貴秀。近赤外分光計担当、北里宏平先生。形状モデル担当、平田成先生。最後にJAXA宇宙科学研究所研究総主幹、宇宙探査イノベーションハブ長の久保田孝、登壇者はこの5名でございます。私は本日司会進行を担当いたします、広報部、報道・メディア課の永松愛子です。よろしくお願いいたします。

 それでは登壇者より小惑星探査機「はやぶさ2」のリュウグウ近傍における運用状況について説明いたします。お願いします。

7月31日から8月2日にかけて、中高度運用を実施 レーザー高度計の直近運用結果について

吉川:では本日もお忙しいところ、また非常に暑いところいらしていただきまして、どうもありがとうございました。では早速ご説明をしていきたいと思います。で、お手元の資料、表紙の次のページを開いていただきまして、今日の内容なんですが、まずいつものようにミッションの現状をご紹介します。で、そのあと今日もサイエンスがメインのテーマになりますので、今日はLIDAR、レーザー高度計とNIRS3、近赤外分光計のこれまでの結果プラス、形状モデルチームからの報告ということになります。そのあとミッションスケジュール、現在行ってることの少し詳細のことをご説明して、あと共同研究についてご説明いたします。

 次のページ、3ページ目は目次ですのでこれは飛ばしまして、4ページ目もいつもの概要と5ページ目もミッションの流れ、これはちょっともうスキップします。で、6ページ目です。現状は前回、BOX-Cという、高度を下げる運用をするというお話をしましたけれども、BOX-C運用というのは結果的に7月17日から25日にかけて行われまして、特に7月の20日から約1日間は最低高度、約6キロメートルの付近に探査機が滞在をして観測をしました。

 現在まさにきのう今日とやってるんですが、実際に7月31日から2日にかけての3日間なんですが、中高度運用というのをやっております。で、これもこのあと少し詳しくご説明したいと思います。最低高度約5キロメートルに探査機は達したということになります。さらに来週、今週末からになりますけれども、来週は重力測定のための降下運用ということを行う予定です。ではサイエンスについてまずはレーザー高度計のご説明をしたいと思います。

水野:それでは7ページ目のレーザー高度計の直近運用結果について水野からご報告します。まず、レーザー高度計は44ページにございますようにレーザーのパルスを対象天体に発射しまして、戻ってくるまでの往復の時間を測定して高度を測定する装置です。で、レーザー高度計のLIDARは、6月26日に初めて小惑星との測距に成功しまして、27日に到着後その後1カ月ぐらいたってますけれども安定して観測を続けています。お手元の資料にありますように、1カ月たらずの間でレーザー高度計のデータから得られたリュウグウの全体の形が左側の青っぽい図になります。これは画像データから作成された形状モデルとほぼ一致しております。
 で、LIDARの距離値とカメラの高分解能画像から詳細な地形モデルができるわけで、お互いにLIDARとカメラというのは相補関係にありますので、この両者の結果がほぼ一致してるというのは今正しい観測はできているということになります。クレーターやボルダーといわれるような巨石も地形として読み込むことができています。で、カメラと違って遠方から調整ができませんで、到着しないと実際に測定ができてこないということで、まだまだ始まったばかりの観測になります。

 次のページにいきまして、クレーター幾つか測定できていますのでその結果をご紹介しているのが左側の点で表されたような図です。で、LIDARはカメラの画像から直接得られない凹凸を直接的に測定することができます。まだデータが少ないので、緯度方向、南北方向ですね。南北方向、【2度 00:06:39】ぐらいの測定点をまとめて表示しているのでちょっとがさついた図にはなっております。まとめるといってるのは、右端のほうにいろんな絵で点線が描かれてますけれども、それらのいろんなところを通った点をまとめて表示しているということですね。

 上の図がクレーターの仮番号、6番、写真でいうと左側のほうにある黄色い丸ですね。これを取ったもので直径が約210メートル、深さが30メートル。で、深さ÷直径の比っていうのがサイエンス的には重要な量で、これが0.14程度というようなことになっています。また、クレーターの縁があるっていうことも分かって、高さが5メートルぐらいの縁があります。下側の図は仮番号12番のクレーターでして約110メートル、深さが17メートル。先ほどの深さ割る直径の比っていうのが0.16というようなことが分かっています。

 同じようにして、もう少したくさんのクレーターを見てみましたのが9ページ目の図になります。クレーター仮番号の1から4番、6、12、15というふうに並んでおりまして、1番から4番までの点が少し少ないものは赤道上になくて、下の3つがほぼ赤道上にあるようなもので通常「はやぶさ」は赤道上を見て滞在していますので、そこの測定点が増えているというようなことになります。こうした、この測定から深さ割る直径の比っていうのが0.1から0.2の程度であるということと、それから比較的、明瞭な縁、クレーターの縁が存在しているということが分かってきました。あと、深さ割る直径の比というのは、これまで観測されたことがある小惑星や彗星の単純なクレーターとよく一致しているということが分かります。

 それから一方で、縁はイトカワには見つかっていない特徴であるということも分かっていて、何かイトカワとは違うことがありそうだというようなことが分かってきたというような状況です。レーザー高度計からは以上です。

吉川:では続きまして近赤外分光計のほうを北里先生、お願いします。