山根会長の辞任会見はわずか3分で質疑応答を受付ないまま意味不明発言連発で終わった。説明なき辞任だった

 最後の最後まで意味不明だった。

日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が8日、大阪市内で会見を行い「本日をもって辞任をいたします」と表明した。助成金の不正流用や審判の不正問題などを告発されただけでなく、反社会的勢力との交友を自ら認めたため、前日開かれた臨時理事会で、味方だった理事から造反され、その進退を一任されていた。

 その7日夜には「明日男のけじめを話す」と大上段に構えていたにもかかわらず、会見は時間にしてものの3分ほど。時折、声に詰まりながら一方的に声明を読み上げただけだった。
 濃紺のスーツ姿で会場入りすると深々と一礼。傍らに立った代理人の西口拓人弁護士が「本日は記者会見ではなく、声明を読み上げる」と淡々と説明し、その後、山根会長は着席することなく、壇上に立ったまま口を開いたが、その冒頭から意味不明だった。

「おはようございます。私は12時をすぎてもおはようございますでございます」と真顔で切りだしたが、その理由がよくわからず、会場には微妙な空気が流れた。本人の額からはうっすらと脂汗がにじみ出ていた。

 そして「私は本日をもって、辞任をいたします。その理由は昨夜、日本連盟の理事会におきまして約3時間、いろんな話が出ました。最後に理事のみなさんから《会長一任》と言われ、私自身家に戻って再婚している嫁に相談し《辞任をしたい》と言いましたところ、嫁は《私はどうなっても会長を死ぬまで面倒見ていくから、いまは楽になって下さい》と言われたので、決意をしました」と、一人語りした。

 まったくもって不透明だったのが、何を辞めるのか、と言う部分。
 会長職なのか、理事の立場なのか、会員、すなわち関西連盟の会長、奈良県連盟名誉会長も辞めるのか。
 山根会長の会見の約1時間半後に都内で会見を開いた日本ボクシングを再興する会の鶴木良夫代表も、「辞任の中身がはっきり分かりません。会長を辞任したのか、それとも理事にとどまるのか、会員でそのまま影響力を発信するのか。その辺が今現在、伝わってきませんので、私どもがどう判断していいか、ちょっと戸惑っています」と疑問を投げかけて、同会の戸田裕典弁護士も「事実関係を確認したい。書面が出てくることになるんだろうなと。何かしらの形では最終的には証票が残ってくる話。日本ボクシング連盟の関係者から示されるのか、または代理人の方から示されるのか。正直向こうの出方を待って、確認するという手段しかない」と言う。
 辞任してなお、その不透明さで退陣を求めていた告発側を困惑させた。