経営が悪化している大塚家具に、身売りの話が浮上しています。同社は、経営権をめぐる父と娘の骨肉の争いの末、娘の久美子氏が経営権を掌握し、再建に乗り出しました。しかし新しい施策はことごとく失敗し、同社は厳しい資金繰りを余儀なくされています。

大塚家具の大塚久美子社長(撮影:2015年4月、Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 同社は、会員制で顧客を囲い込む独特の販売手法で急成長した企業です。この販売手法は創業者である大塚勝久氏が編み出したものですが、このスタイルが徐々に時代に合わなくなって業績が低迷。2009年の赤字転落をきっかけに娘の久美子氏が社長に就任しましたが、久美子氏の新しい経営方針に勝久氏が猛反発。壮絶な親子バトルの末、久美子氏が完全に経営権を掌握しました。

 久美子氏は「お詫びセール」を展開し、一時は黒字転換を果たしたものの、その後、業績は急下降し、赤字を垂れ流す状態が続いています。

 こうした中、同社は昨年11月、貸会議室運営大手のTKPと資本提携を実施。TKPが10億円を出資して大株主となりましたが、状況は好転していません。2018年1~6月期決算は売上高が12%の減少で34億7200万円の経常損失となりました。

 一時10億円まで減少していた現金は、固定資産や有価証券の売却などにより20億円に増えているものの、今後赤字が続くようであれば資金繰りが危なくなる可能性は高いでしょう。市場では何らかの支援策が必要という認識で一致していましたが、最初に名乗りを上げたのが、すでに資本提携しているTKPでした。その後、ヨドバシカメラが出資を検討しているという報道もありましたが、結局、同社は支援を見送っています。

 大塚家具では、様々な方策を検討していると表明するにとどまっており、最終的な結論が得られていない状況です。どの企業と資本提携するのかという部分に加え、銀行との関係もありますから、最適解を見つけるのは簡単ではないでしょう。

 家具という業界は一般に親しみがありますが、ビジネスモデルは独特で、実は他業種との提携が難しいという特徴があります。仮にTKPが本格的に支援に乗り出したとしても、どのような成果が得られるのかは未知数です。いずれにせよ、親子バトルの末の経営体制の刷新は失敗だったというのがほぼ確定的となったようです。

(The Capital Tribune Japan)