世界戦でリング乱入の暴挙を犯した亀田和毅のジム関係者からJBCが事情を聞いた(写真は資料・YUTAKA/アフロスポーツ)

日本ボクシングコミッション(JBC)は20日、世界戦でリング乱入の暴挙を犯した元WBO世界バンタム級王者の亀田和毅(27、協栄)について所属ジムである協栄の嶋聡マネージャーから経緯などの事情を聞いた。

 亀田和毅は16日に後楽園ホールで行われたIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ、王者、岩佐亮佑(セレス)対同級1位のTJ・ドヘニー(アイルランド)の試合を兄の興毅と共に招待のリングサイドではなくスタンド席で観戦。ドヘニーが判定で新王者になると、突然、リングへ向かった。興奮したアイルランドからの応援団もリング下に殺到、青コーナーの係員はリングに上がることを阻止していたが、亀田和毅の顔を確認すると、素通しさせてしまった。乱入した亀田和毅は、新王者に対戦を要求したが、ドヘニーは激怒。「今は、俺が勝利を味わう瞬間だ。邪魔だ。出ていけ!」と、突き飛ばされてリング上は、さらに混乱した。相手にされなかった亀田和毅は、何やら大声を出して騒然となった。

「神聖なリング」を無法地帯にした亀田和毅の“暴挙”を重く見たJBCは、この試合の興行主である帝拳プロモーションに事前にリング乱入の了解があったのか、どうかの確認を行ったが、その了解がなかったことが判明したため「了解がないのならば事態を看過することはできない」と亀田サイドに事情確認の連絡を行っていた。またリング上での新王者へのトロフィー授与前の暴挙であったことも問題視した。“リングの番人”であるJBCの敏速で正しい対応だ。

 放映テレビ局や興行主と事前に話がついていたのであれば、今後のプロモーションを兼ねたリング上での対戦要求も、まだ許されるだろう。だが、何の了解もないのならば、ただの“不法侵入”。ボクシングはプロレスとは違い、そういうパフォーマンスをファンも求めていないし受け入れられない。伝統と品格を汚す行為である。実際、この世界戦のテレビ中継では亀田和毅の乱入シーンはカットされていた。
 
 JBC関係者の話によると、この日の“事情聴取”で亀田陣営は、現在、スーパーバンタム級の世界4団体のすべてでランキング入りしていながら、対戦オファーを出しても、どの王者も挑戦を受けてくれない状況に亀田和毅自身が焦りを感じていたための突発的な行動だったことを説明。その上で「軽率な行動だった」と“謝罪”したという。また乱入直後に亀田興毅からもJBCの関係者に電話での事情説明があったという。