甲子園では2019年のドラフト対象となる2年生の逸材が光った

第100回全国高校野球選手権は大阪桐蔭の史上初となる2度目の春夏連覇で幕を閉じた。ドラフト1位候補、吉田輝星率いる金足農の爽やかな快進撃もあって記念大会は大きな盛り上がりを見せた。今大会では、吉田だけでなく、大阪桐蔭の藤原恭大、根尾昂らのドラフト1位候補が活躍したが、来年の2019年ドラフトで1位候補となる2年生に逸材が目立ったのも特徴的だった。ネット裏のスカウト陣の間からも「来年楽しみなドラフト1位候補が多い」との声が多く聞かれた。

 ヤクルトの名スカウトとして古田敦也や宮本慎也、石井一久らを発掘した片岡宏雄さんも「今大会は、吉田、藤原、根尾、小園海斗(報徳)のビッグ4以外では、むしろ2年生投手に目が向いた。来年1年間の成長度を期待するといずれもドラフト1位候補に挙がってくるだろう」という印象を抱いたという。
 片岡さんに、その2年生の気になる逸材をピックアップしてもらった。
 最初に名前が挙がったのは、ガッツポーズ禁止で話題にもなった創志学園の西純矢だ。

「ピッチャーらしいピッチャー。ボールの質は違うが、150キロをマークしたストレートの力は現時点で吉田と双璧のレベルにある。ボールのリリース、つまりコントロールに関しては吉田よりも西のほうが安定しているだろう。ストレートだけでなくスライダーもカウント球にもウイニングショットにも使えるのが魅力だな。やりすぎのガッツポーズが問題になったが、あれくらい気持ちを前面に打ち出して投げる姿勢もプロ向きだ。来年、どれだけ伸びるかを、どこのスカウトも楽しみにしているんじゃないか。1位で競合する素材だ」

 西は1回戦の創成館戦では、6者連続を含む毎回の16三振を奪い、4安打無四死球完封勝利を演じた。最速は149キロだった。

 続く評価は、星稜の奥川恭伸。1回戦の藤蔭戦の8回に150キロをマークした。この試合は8回を投げ8安打4失点8奪三振1四球の内容で2回戦に進んだが、済美戦では4回途中に足がつり降板、そこまで無失点に抑えていたが、タイブレークの末、チームは甲子園を去った。奥川は、その球威と安定感を評価されてU-18代表に2年生としてただ一人選出された。片岡さんも選抜大会からの成長を認める。

「ストレートの力は、今大会のトップレベル。メジャーの選手みたいにフォームがぶれない。まだ上半身だけで投げているのに選抜で見たときよりもスピードも制球力も成長していた。さらなる伸び幅に期待できる」