東大出身6人目のプロ・日ハム。宮台のプロ初先発は5回途中2失点で勝ち負けつかず

 東大から日ハムへドラフト7位で入団したルーキーの宮台康平投手(23)が23日、東京ドームで行われたホームゲームのソフトバンク戦でプロ初登板初先発、1967年の井手峻氏(中日)以来、51年ぶりの東大出身選手としての勝利を目指したが、0-2のスコアで、5回途中に無念の降板となった。4回3分の2で91球を投げて4安打3三振6死四球2失点の内容。降板後、チームが同点に追いついたため宮台に勝ち負けはつかなかった。ストレートは最速144キロで、ほとんどが130キロ後半だったが、球持ちが良く糸を引くような球質。91球中63球を、そのストレートで押す強気のピッチングに加え、東大卒らしく随所に配球を工夫しながら粘って大崩れはしなかった。今後、コントロールの精度を高めなければ壁にぶち当たるかもしれないが、初登板でゲームを作った力量は評価されていいだろう。

 

宮台のフォームは軸がぶれず安定していた

 マウンド上の宮台は落ち着き178センチの身長よりも大きく見えた。

 広報談話では「プロのマウンドは雰囲気が凄かった。自分への応援も聞こえ、安打を打たれたら相手の声援が聞こえる。緊張感はありました」というコメントだったが、その立ち上がりに二死一塁から柳田悠岐に途中捕手のサインに首を振ってストレート勝負。あわや危険球のデッドボールを与えても冷静だった。二死一、二塁となって5番の松田宣浩には、決して速くないストレートを見せ球にして、チェンジアップでスイングアウト。深いテイクバックから体を開かず、ストレートと同じ腕の振りで抜いてくるボールに、打ち気にはやる松田のタイミングは合わなかったのだ。

 二回には二死一塁からプロの洗礼を浴びる。9番の西田哲朗に、この日、最速だった144キロの外よりのストレートを芯で捉えられ、センターフェンスにワンバウンドで当たるタイムリー二塁打。続く牧原大成にも叩きつけられた打球がワンバウンドでジャンプした宮台のグラブの上をすり抜けていった。2点を失い、さらに今宮健太には、インコースを全球ストレートで攻めながらも死球を与えた。一、二塁と続くピンチに、吉井コーチがマウンドへ。並みのルーキーなら、ここで崩れてしまう場面である。だが、宮台は踏ん張った。

 右打者のグラシアルに対しては、徹底して抜いたチェンジアップ中心の配球。がらっと変わった配球パターンに面食らったキューバ人は、空振り三振に終わったのである。

 三、四回は無失点に抑えたが、球数がかさんだ。

 五回一死から柳田に右中間をまっぷたつに破る二塁打を浴び、タイミングの合っていない松田は凡退させたが、中村晃にはボールが浮き、9球もかかって四球を与えたところで、ベンチは限界と見て交代を告げた。

 球数は91球。勝ち星がかかっていれば、責任回数を終えるまで我慢してもらえたのかもしれないが、0-2の展開では、やむなき采配だった。このピンチを鍵谷陽平が切り抜け、六回に一度は同点に追いついてもらったため宮台に負けがつかなかった。

「今日は気持ちで押していこうと思って投げました。思い通りにいくボールも、そうでないボールもありましたが、投げ切れたと思います。(プロ初登板に)まずは、しっかりと投げ切れたので良かったです。これからは結果を求められるので、しっかりとやっていきたい」

 強力なソフトバンク打線を相手に2失点と粘りゲームを作ったことは評価されていいだろう。

 パ・リーグの野球に詳しい評論家の池田親興さんは「ソフトバンクは左、そして初ものに弱い。そこを狙った栗山采配だったのだろう。その点を差し引いても、打者に向かっていってゲームを作り自分のピッチングの形を示すことができたことは評価されていいのでは。次のチャンスはあるだろうし、まだ1回の登板で是非を下すべきではない」という印象を持った。

 その宮台のピッチングの形とは何なのか?