米ウォルマートが日本事業である西友の売却を検討していると報道されています。ドン・キホーテが買収に名乗りを上げましたが、ドンキによる西友の買収は実現するのでしょうか。

写真:ロイター/アフロ

 スーパー大手の西友は2002年に業績不振からウォルマートの傘下に入り、現在は同社の完全子会社になっています。非上場企業なので決算の詳細は明らかにされていませんが、業績が伸びない状況が続いており、利益はほとんど出ていないと言われています。

 米国企業の場合、業績が低迷している事業を保有し続けることはほとんど許容されません。ウォルマートは売却について何も表明していませんが、売却を検討している可能性は極めて高いでしょう。

 こうした中、ドン・キホーテを展開するドンキホーテホールディングスが西友の買収に名乗りを上げました。同社の大原孝治社長は8月13日、西友の買収について「興味がある」と発言し、買収に前向きであることを明らかにしました。ドンキの業績は絶好調で、2018年6月期の決算では29期連続の増収増益を達成。2019年6月期の売上高は1兆円に達する見通しです。

 しかしながら業績が低迷しているとはいえ、西友も7000億円規模の売上高があり、ドンキと大きな違いはありません。仮にドンキが西友を買収するということになれば、大きなリスク要因となります。一部の専門家はドンキが単独で西友を買収するのは難しいと指摘しています。

 こうした状況から、市場では伊藤忠商事の動きに注目が集まっています。伊藤忠商事はファミリーマートやユニーを展開するユニー・ファミリーマートホールディングスを子会社化しています。一方、ドンキは同社と資本提携していますから、間接的に伊藤忠と連携する形になっています。伊藤忠がバックに付き、ドンキのノウハウを使って西友を建て直すというシナリオであれば、市場の理解を得やすいでしょう。

 もっとも西友は長年の業績不振から設備の老朽化が激しいといわれています。大原社長は西友について「立地が魅力」としていますが、仮に買収が実現したとしても、V字回復を実現するのはそうたやすいことではありません。

(The Capital Tribune Japan)