“最速男”ボルトが豪州プロチームでサッカーデビューしたが海外メディアは酷評した(写真・ロイター/アフロ)

陸上の100m、200mの世界記録者のウサイン・ボルト氏(32)が31日、豪州のニューサウスウェールズ州ゴスフォードにあるAリーグのセントラルコースト・マリナーズの練習生としてセントラルコースト選抜とのプレシーズンマッチに出場、サッカー選手デビューを果たした。引退した“世界最速男”の転身を海外メディアは大きく報じたが、サッカー選手としての実力に疑問符をつけて酷評するものがほとんどだった。

 豪州放送協会(ABC)は、「ボルトのデビューはサッカー転向を疑っている人々を黙らせることはできなかったが、ジャマイカ人は集中し続けた」との見出しで伝えた。

「ボルト氏の競技は普段は10秒以内で終わっていた。だが、金曜日の夜、ゴスフォードのセントラルコースト・スタジアムでの彼は豪州サッカーの初試合で少し長く、後半71分から(ロスタイムも含めて)20分間のプレー時間を与えられた。最終的な結論を出すには、短い時間だが、ボルトがプロレベルのサッカー選手でないという疑いは残された」と、その実力に疑問符をつけた。

記事ではボルトの「陸上で走り始めたときのようだ。すべてのことを学び、さらに向上するために何が必要か知らなければならない」「陸上競技を始めたとき、自分がどれだけ偉大になれるか知る由もなかった」というデビュー戦後の声を紹介。

「我々は、彼の陸上のキャリアがどのようなものだったかを知っている」とボルトのサッカーにおけるキャリアの判断もまだ早いと示唆。90分に低いクロスに対して伸ばした足がわずかに届かなった場面や、ペナルティーエリア内で見せたシュートシーンなどのゴールを狙ったボルトの動きを伝え、「それらのチャンスを成功させたとしても、彼の前に立ちはだかった困難の度合いを覆い隠しただけに過ぎないだろう。彼が見せたボールタッチの多くは不安定だった。ポジショニングも不確かで最初はいらだちを見せていた。金曜日のゴスフォードで希望は、完全に失われなかったが、楽観論が巻き起こることもなかった」と厳しい評価を与えた。

  同記事ではマイク・マルベイ監督の以下のようなコメントも紹介。

「忍耐、まずはフィジカル面を整えることが重要だ。彼が誰かを勢いよく追い越したり、ヘディングシュートができないようならば、彼について判断することはできない。彼が適応できるように時間を与えなければならない。(順応のために)必要であれば彼に12カ月を与える」。指揮官は1年の順応期間が必要だとの見方を示したようである。