3か月ぶりに投手復帰した大谷は2失点で3回途中に49球降板。その評価は米メディア内で真っ二つに分かれた(写真は資料・アフロ)

 右肘の内側側副靭帯損傷で“二刀流”を封印していたエンゼルスの大谷翔平投手(24)が2日(日本時間3日)、敵地ヒューストンでのアストロズ戦に3か月ぶりに先発復帰、3回に2ランを浴び、2失点2奪三振で、わずか49球で途中降板して2敗目を喫した。投手としての登板は6月6日(同7日)のロイヤルズ戦以来。あくまでもテスト登板で50球から60球の予定だったというが、打球を止めようと伸ばした右手にボールが当たるアクシデントと背中に張りが出たこともあり予定よりも早い降板となった。最速は159・8キロが出ていたが、3回には球速が約8キロダウンする変調があり、米メディアの評価も真っ二つに分かれた。

 米国のヤフースポーツは懐疑的な論調の記事を配信した。
「エンゼルスは大谷(の投手)復帰での球速の大幅低下を心配すべきか」との見出しで「エンゼルスは、右肘の内側側副靱帯損傷を負ったにもかかわらず大谷を再び投手として起用するという大きなリスクを取ることを選択し、日本の天才プレーヤーのマウンドへの復帰は、彼の腕(右肘)についての懸念を和らげるだけのことを見せることができなかった」と厳しい評価を与えた。さらに、「(2回1/3で2失点の)投球成績も懸念の種となるだろうが、最も大きな警告は、大谷のスピードガンの数字に含まれているのかもしれない」と、3回に入った途端に、大谷のフォーシームも変化球も約8キロ遅くなった点を指摘した。

「大谷は、最初は確かに全力投球をした。1回の彼の速球は最速99マイル(約159キロ)に達した。これは良かった。最初の3球で、右腕の(大谷の)速球の平均球速は97.4マイル(約156.8キロ)で、しっかりとゾーンに投げ込まれた」と、1、2イニングのピッチング内容は評価した。

 だが、3回の先頭打者であるトニー・ケンプへの初球のストレートが143キロと減速し、結局、四球を与え、続くG・スプリンガーにレフトスタンドへすくい上げるようにして運ばれた20号2ランのボールを「今夜の投球で最も遅い球だった77マイル(約124キロ)のスライダーだった」と表現、ホセ・アルトゥーベを二塁へのゴロに打ち取ったところで交代を告げられたが、「大谷とエンゼルスの(投手復帰を決めた)決定者にとって残念だったのは、復帰を急いだことが決して良くなかったことだ。彼の肘の懸念が、またちらつくかのように、すぐに救援のジム・ジョンソンに交代した」と、3回の変調に注視した。

 同記事では、大谷の球速が球数を重ねる度に下がっていく流れをグラフで表して、「完全に健康な投手の試合における球速にはとても見えない」と指摘。「最速で99マイル(約159キロ)を超える投手が、89マイル(約143キロ)まで球速を落とすということは不安材料だ。大谷の大きな球速低下は、右腕にとっての懸念を伴うことになる」と、厳しい見通しを記した。