菅義偉官房長官が携帯電話料金の値下げに関して発言したことを受け、総務省が料金の引き下げについて検討を開始しました。安倍政権は過去にも携帯電話料金の引き下げに言及したことがありましたが、料金は下がっていません。日本の携帯電話料金は本当に高いのでしょうか、また値下げは実現するのでしょうか。

菅官房長官が携帯電話料金の値下げについて言及、値下げは実現するのか?

 菅氏は8月21日に行われた講演で「携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」と発言。これを受けて携帯電話各社の株が売られるなどちょっとした騒ぎとなりました。安倍政権では過去にも携帯電話料金の引き下げを促す発言を首相が行っており、携帯電話の料金については並々ならぬ関心を寄せているようです。

 諸外国と比較すると日本の携帯電話料金は特別に高いというわけではありません。通話70分・メール148通・データ通信量5Gバイトの月額料金を比較した総務省の調査では、東京が月額3760円、ニューヨークは6187円、ロンドンは2505円、デュッセルドルフは3937円となっていますから、真ん中くらいの位置付けです。

 ただ日本は近年かなり貧しくなっており、日本人の所得水準を考えると日本人にとって携帯電話料金が高く感じてしまうのは、やむを得ないことなのかもしれません(先進諸外国では新卒の給料が40万円というのは珍しくありませんから、同じ携帯電話料金でもかなり安く感じるはずです)。

 では菅氏は根拠のないことを言っているのかというとそうではありません。確かに料金そのものは特別高いとはいえませんが、料金体系が極めて不透明なのは事実です。

 日本では通信会社(NTTドコモやソフトバンク)との契約とスマホの購入がセットになっていることがほとんどですが、諸外国は必ずしもそうではありません。スマホの購入と通信契約を別々にするのは当たり前のことであり、利用者は様々な選択肢の中から自分にもっとも合った形の利用方法を選択できます。

 日本でも、格安SIMと呼ばれる料金の安い通信会社との契約を行い、そのSIMを好きなスマホに入れるというやり方が可能になっていますが、あまり普及しているとはいえません。

 いきなり料金を4割下げるのは困難と思われますが、格安SIMのサービスをもっと分かりやすい形で普及させれば、通信費を4割下げることは十分可能です。菅氏の発言の真意はこのあたりにあると考えてよいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)