石狩低地東縁断層帯との関連は薄い?

胆振地方中東部の地震活動の状況(9月6日午前9時現在)(気象庁資料より)

 6日午前3時過ぎに、北海道胆振地方中東部で発生した最大震度6強、地震の規模を示すマグニチュード6・7の強い地震について、日本地震学会会長の山岡耕春・名古屋大教授は、「まだはっきりしたことはわからないが、震源の近くにある活断層の石狩低地東縁断層帯との関連は薄いのではないか」との見解を示している。

 政府の地震調査研究推進本部(地震本部)の評価では、石狩低地東縁断層帯は地下で今回の地震の震源方向である東に向かって傾いている。しかし、その角度は低角度で、地震を引き起こす下限の深さは20~25キロ程度と推定されている。これに対し、気象庁が発表した震源の深さは37キロのため、山岡教授は「東に傾き下がっているとしても少し深すぎる。地震本部の評価から考えると、同断層帯が引き起こした地震だとは考えにくい」と説明する。

千島海溝沿いの巨大地震との関連は?

 一方、北海道では、十勝沖や根室沖などの千島海溝沿いで、東日本大震災と同じタイプのプレート境界を震源とする海溝型地震の発生が危惧されている。ただ、今回の地震が発生したあたりでは、プレート境界はさらに深い場所にあるため、直接の関連はないとみられる。

 山岡教授は「地殻内で起きた大きな地震としてはやや深いのが今回の特徴だ。地下深くなると温度が高くなって地盤が柔らかくなるので大きな地震が起きにくくなるのが一般的だが、このあたりは深いところまで温度が低いため、今回のような大きめの地震が発生したのではないか」と推測する。

 ただ、千島海溝沿いの巨大地震は、8月に開かれた地震研究者たちが集まる地震予知連絡会でも話題に取り上げられており、地震学者の多くが比較的切迫性が高いと考える地震の一つだ。

 山岡教授は「東日本大震災の前に東北地方で内陸の地震が増えた。同じように北海道でも今回のような内陸の地震が今後増えていっても不思議ではない。今後も注意が必要な地域だ」と話している。

(取材・文 飯田和樹)