[グラフ]週別の腸管出血性大腸菌感染症報告数・2017年第1~52週(国立感染症研究所のHPから)。夏から秋にかけての発生が目立つ

 長野県上田市の飲食店「モスバーガー アリオ上田店」で腸管出血性大腸菌О(オー)121による食中毒が発生し、上田保健所は同店を10日から12日まで3日間の営業停止としました。患者は10~20代の男女4人で、全員快方に向かっています。県は食中毒シーズンを迎え、手洗いの励行や生肉、生野菜などの扱いに気を付けるよう呼び掛けています。

【画像】バーベキューシーズン到来 食中毒を防ぐには?

手洗いや生肉の扱いに注意呼びかけ

 患者は8月20日に店が提供したハンバーガー類やフライドポテトなどを食べた10代の男性2人と10~20代の女性2人。医療機関からの連絡を受けて県が検査したところ、患者の便からО121が検出されました。患者の症状は下痢、腹痛、発熱などでした。

 長野県によると、腸管出血性大腸菌は主に牛や羊など反すう動物の腸管内に生息していることがあり、食肉の生食、加熱不十分のひき肉料理などが原因食品になることが多いとしています。牛のふん便に汚染された川の水や農作物が原因となることもあります。

 腸管出血性大腸菌は熱に弱く、75度で1分間加熱すると死滅しますが、感染力は強く、わずかな菌量で食中毒を起こすことがあります。潜伏期間は2~7日と長く、幼児や高齢者では重篤化することがあるため注意が必要としています。

 予防法として、(1)調理や食事の前にせっけんでよく手を洗う、(2)幼児や高齢者は食肉の生食などを避ける、(3)焼き肉では生肉用の取り箸と食べるための箸を使い分ける、(4)生肉を扱ったまな板や包丁は菌が付いている可能性があるので、洗浄、消毒をしっかりする――などを挙げています。

 長野県内の2018年度のこれまでの食中毒は5件、患者数44人。