最大震度5弱以上の発生確率は地震発生前の100倍超

記者会見する気象庁の松森敏幸・地震津波監視課長

 北海道で初めて震度7を観測した北海道胆振東部地震から1週間がたった。この間に発生した震度1以上を観測した地震は239回(13日午前9時現在)。気象庁は13日午前に記者会見を開き、「最大震度5弱以上の地震が発生する確率は地震発生当初に比べ5分の1程度になった。それでも地震発生前の状態と比べると100倍を超える活発な状態。強い揺れを伴う地震がいつ発生してもおかしくない」と警戒を呼びかけた。

 気象庁によると、最大震度7の今回の地震が発生した後、13日の午前9時までに5弱が1回、4が13回、3が26回、2が68回、1が130回発生している。地震活動が活発な領域は、最初の地震が発生した震源を含む南北約30キロの領域で、近くには過去に地震が起きた痕跡である活断層の一つ「石狩低地東縁断層帯」がある。同じく震度7を観測した2年半前の熊本地震は、「布田川断層帯」、「日奈久断層帯」という活断層が引き起こした地震だった。それでは、今回の地震も、石狩低地東縁断層帯が活動したことによって発生したのだろうか。

考えられていたより浅い地震も

国土地理院が地殻変動から推定した震源断層モデル

 地震発生当日、地震の専門家たちで構成する政府の地震調査委員会(委員長=平田直・東京大学地震研究所教授)が臨時で開かれ、会議後の記者会見で平田委員長は「石狩低地東縁断層帯の活動ではない」と説明した。しかし、その後、様々な研究機関によって今回の地震の分析が進み、新たな事実が少しずつ分かってきたことで、やや状況が変わってきたようだ。

 分かってきたことの一つが、地震活動が比較的浅い場所でも活発になっていることだ。当初、石狩低地東縁断層帯の活動ではないとされた理由の一つに、今回の地震の震源の深さが、この活断層がのびていると考えられる地下25キロより深い37キロという点があった。しかし、南北約30キロの領域で数多く発生している大小さまざまな地震を分析すると、深さ10数キロという比較的浅いところでも地震が発生していることが分かってきた。また、これを裏付ける分析結果も出てきた。国土地理院が、地震によって地上が動いた量を基に、今回の地震が地下のどのぐらいの領域がずれ動いたことによって発生したかを推定。地下でずれ動いた領域の最も浅い場所の深さは、約15キロという計算結果が出てきた。