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 昭和初期にお目見えし、1970年に引退した京阪電車の60型車両「びわこ号」が、復活プロジェクトで走行可能な状態まで修復が完了。このほど、寝屋川市の「寝屋川車両基地」で復活記念乗車会が開かれた。抽選で300名の市民が招待され、乗り心地を楽しんだ。

【動画】「びわこ号」44年ぶり復活。中川家 礼二が京阪の思い出語る

プロジェクトアドバイザー中川家 礼二が登場

[写真]びわこ号に乗り込む参加者たち

 プロジェクトのアドバイザーを務めてきた漫才コンビ中川家の礼二さんが、開会式に出席。礼二さんは鉄道ファンで知られ、京阪電車の車掌ものまねは他の追随を許さない。

 この日は京阪電車の礼二さん専用制服を着用して登場。「京阪沿線の守口市で育ち、最寄り駅は門真市の古川橋。京阪電車は人生の一部で、このまま京阪の社員になりたいくらい」などと、熱い京阪電車愛を披露。参加者とともにびわこ号に乗り込み、ガイド役を演じていた。

 びわこ号は構内入換車「ワガヤネヤガワ号」にけん引されて、車両基地内を走行。ゆっくり動き出すと、「動いた」などと歓声があがった。

1934年登場の特急列車は日本初の連接車だった

[写真]開会式に中川家礼二さん(右端)が出席

 びわこ号は1934年、大阪・天満橋-滋賀・浜大津間を、72分で快走する直通特急として運転開始。日本初の連接車で、ふたつの車体が接するところに1台の台車を置き、両方の車体を支える構造になっていた。連結車を導入することで、逢坂の山越えなどの急こう配や急カーブでも円滑に運転することができた。

 戦後スキー列車として活躍するなどした後、70年に現役を退いた。80年、京阪電車開業70周年記念事業の一環として、ひらかたパークで修復保存展示。2000年から寝屋川車両基地で保存されてきた。

 2009年、経済産業省が近代化産業遺産に認定。11年から寝屋川市と京阪電車が共同で「びわこ号復活プロジェクト」を推進し、市民からの寄付などで復活にこぎつけた。

 当日はあいにくの雨模様だったが、小雨に煙る中、屋根に集電用のポールを伸ばしたレトロな車体が現れると、さながら昭和初期にタイムスリップしたような光景だった。
(文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)