[写真]オープンデータからダウンロードした阪神淡路大震災発生時の神戸市中央区・阪急会館前(神戸市提供)

 17日で「阪神淡路大震災」発生から20年。それに合わせ神戸市は、同震災発生直後の被害状況や復興の様子などを記録した写真、約千点を提供するサイト「阪神・淡路大震災『1.17の記録』」を先月開設。写真も自由にダウンロードし「2次利用」できることから、全国各地の自治体などから問い合わせが相次ぎ、中には「副読本などの教材に使いたい」と言った声も多いという。担当者は「これだけの反応を頂けるとは考えていなかった。震災から得た経験や教訓の伝承を市民のみなさんをはじめ、多くの方々にしていければ」と話している。

【写真】阪神・淡路大震災『1.17の記録』からダウンロードしたもの

震災に関する写真を厳選スキャニングした千点公開

[写真]1995年1月17日に神戸市長田区日吉町で撮られたもの(神戸市提供、オープンデータからダウンロード)

 同市では、元々公式サイトでも被害状況などの写真を掲載していた。しかし「点数が少なかったこと」「著作権の関係」からなかなか使い勝手が良くなかった。そこで、今回「オープンデータ」を活用した。

 「オープンデータとは、例えば行政が持っているデータの著作権などの制限をはずし、民間の皆様に自由に2次利用などで活用して頂くことです。通常、サイトの写真は個人的に活用するには、転載などの許可が必要ですが、ここではいりません」と話すのは、同市広報課係長の橋本暁彦さん。これは世界的な潮流で、国の方でも進めているが、同市は11月末にこうした取り組みをスタート。そして、この震災の記録も活用することになった。

 元々、広報課の仕事の一つに市政などを記録することがあるが、まだアーカイブが整備が十分ではなかったという。そこで2009年から市内の古い写真などの資料をデジタル化して保存する「デジタルアーカイブ」を実施。2012年には長田区役所などが所蔵する写真とあわせた約15万点の写真を、市民が閲覧できる「神戸アーカイブ写真館」をオープンした。

 うち同震災に関連する写真は約1万5千点。だが、当時はフィルム撮影が多く、同じところを連写で撮っているケースが多く、今回公開されたのはその中から選んで、ていねいにスキャニングした約千点の写真だ。主な特徴としては、区ごとのエリアと住宅・道路・公共施設や避難所、仮設住宅などの「カテゴリ」を選択。それによって写真を絞りこんで閲覧できる。そして、同市内7か所の震災発生直後の様子から復興の過程を閲覧、ダウンロードできるという。