[写真]レセプションパーティで歓談する浜口太志マリブ社長(中央)と招待を受けた出資者たち=大阪市福島区福島5の「穴子家 Noresore」

 JR大阪環状線福島駅の駅前飲食街。新感覚店舗の出店が相次ぐ話題のグルメエリアに、このほどアナゴ料理専門店がオープンした。独自性は食材だけではない。消費者に直接呼びかけて小口出資を募るクラウド・ファンディング方式で開業した。企業と出資者との活発な交流が魅力のひとつだ。

淡路島出身の創業社長が地元の特産品をアピール

[写真]淡路産アナゴを使った「穴子の造り盛り合わせ」

 この店舗は「穴子家 Noresore(のれそれ)」(大阪市福島区福島5-11-9)。大阪市内でマリブ食堂チェーンを展開する株式会社マリブ(大阪市北区)が出店した。創業社長の浜口太志さんは兵庫県淡路島出身。地域振興の一環として、淡路島の特産品であるアナゴの認知度を高めるため、アナゴ専門店の出店を思い立った。

 店名の「 Noresore」は、淡路島でアナゴの稚魚を指す。出店に際し、クラウド・ファンディングの運営会社ミュージックセキュリティーズ(東京都千代田区)と提携。「 Noresore」あなごバルファンドを開設し、2000万円の事業資金を募集。出資金はひと口3万円で、ごく普通の個人でも出資しやすい。

 「淡路島でアナゴはつねに食卓に並ぶ身近な食材である半面、地元以外ではあまり知られていないのが残念でならなかった」と浜口社長。「淡路島のアナゴという素晴らしい食材のファンを獲得するためには、開店準備段階から広くアナゴの魅力を訴えることできるクラウド・ファンディングを活用しようと考えました」と振り返る。

「素敵な出会いと美味しい料理を楽しみたい」

 クラウド・ファンディングは中小企業や起業家の新たな資金調達手段として脚光を浴びる。事業者と一般の投資家をインターネットで結び付け、不特定多数から少額ずつ事業資金を、直接集める仕組みだ。

 同店ではオープンに先立ち、出資者限定のレセプションパーティが開かれた。20名あまりの出資者が無料招待され、7000円相当のアナゴのコース料理に舌鼓を打った。

 浜口社長のあいさつに続き、出資者たちが順番に自己紹介。メーカーで開発業務に従事する男性は「専門分野とは関係がなくても、興味深い分野が見つかれば投資を検討している。きょうは素敵な出会いと美味しい料理を楽しみたい」と抱負を語った。