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 群読と音楽で若者を応援──。複数の出演者がいすに座り声だけで演じる「群読」。その群読と音楽で若者たちを応援しようと、高校野球のテーマソングなどで知られるシンガーソングライターの西浦達雄(60)が声優などを目指す専門学校生と無料で中学、高校へ出向き、そこの生徒を勇気づけるという活動が注目をあびている。西浦は「群読を想像しながら聞いてもらい、生徒さんに『優しさ』や『思いやりの心』を持ってもらえれば」と話している。

身近なCMソングで運営 西浦達雄が若手育成の無料ライブ

複数の出演者がいすに座って声だけで演じる群読

[写真]西浦達雄(左)と声優を目指す専門学校生が音楽と群読で応援ライブを行っている

 西浦は、昨年まで28年間にわたりABC朝日放送の高校野球中継のエンディングテーマを担当。このほか「ホテルニューアワジ」や「リーブ21」のCMソングを手がけることでも知られている。高校球児をはじめ、西浦ソングは若者を支えているが、歌に加え、なにか言葉で学生たちに伝えることはできないか。そう考え、群読に着目したという。

 「群読」は、ひとりで全部の登場人物を読み上げ演じる「朗読」とは違い、複数の出演者がいすに座ったまま声だけで演じるもの。いすとマイクだけが舞台にあり、観客は「声」だけで物語の世界を想像しながら見聞きする。

 「最初、僕も群読を知らなかったんですが、音楽と一緒にやったら、さらにいろんなことが伝わるんじゃないかなと思って始めました」と取り組み始めた時の事を振り返る西浦。そこで、自身が講師を務める「放送芸術学院専門学校・大阪アニメーションスクール専門学校」に通うアニメ声優コースの生徒とともに群読と音楽を使った講演を始めることにした。

呼ばれれば無料でライブ・ただし場所は提供して

[写真]群読のあと、おなじみのナンバーを歌う西浦達雄

 そして、ライブの設営や音響・照明などは同校のライブイベント制作コースの生徒が担当。西浦は「生徒にとってもものすごい大きな経験になりますし、なにより聞いてくださる中学・高校の生徒さんの心にどうやって訴えるか、そして受け止めてくれるかを考えながら取り組んでいます。それで『若者夢応援ライブ』と題してやるようになったんです」と話す。

 5日も同校で近畿の高校の教師らを招いて応援ライブを実施。同校の声優コースに通う学生らは、すわったまま感情を込めて読み上げる群読を披露。そして、演じ終わると同時に、西浦の高校野球で知られるおなじみの曲が流れるという形で行われた。もちろん、効果音や照明などは制作コースの生徒が、あうんの呼吸で行う。鑑賞していた高校教諭らからは割れんばかりの拍手が起こり「自分の学校でも検討したい」などの声も上がっているという。

 西浦によると、このライブは「無料」で行われている。ただ、このライブをできる「場所」を提供してもらうことが条件で、学校では主に体育館や視聴覚教室で行うことが多いという。