近畿地方が梅雨明けした20日、大阪市城東区の関目商店街で子どもたちが風鈴に絵付けをし、暑中見舞いのハガキを書くイベント「つくろう風鈴届けよう暑中見舞い・関目夏休み作戦」が開かれ、子どもたちは真剣な表情で風鈴やハガキに向かっていた。完成した風鈴は一夜明けた21日も涼やかな音色を響かせ買い物客らに涼を提供している。飾られる期間は23日まで。

カラフルな風鈴 短冊に「あついけどがんばりや」

[写真]風鈴に思い思いの絵柄を描き込む子どもたち。完成した風鈴がたくさん飾られた(右下)

 このイベントは関西大学政策創造学部深井麗雄(よしお)ゼミが企画し、関目商店街振興組合、大阪市城東区役所、大阪商工会議所東支部とともに実行委員会を結成して実施。今年で5回目を迎え、関目の夏の風物詩として定着しつつある。

 商店街のアーケード内に特設会場を設置し、事前に募集した地元の小学生ら100人が参加。子どもたちは深井ゼミの学生から風鈴を受けとり、透明なガラスの球面に思い思いの絵付けをし、風鈴に吊るす短冊に夏休みの目標を書き込んだ。さらに暑中見舞いのハガキに向かい、送り先相手を思い浮かべながら、愛らしい文字で言葉を書き込んだ。

 「なりたい職業は警察官」と言い切る小学1年男児の絵のテーマは夏の海。「クラゲとイルカとノコギリザメが泳いでいて、空に太陽があって風が吹いてる」と、リゾート感覚あふれる心地よい絵柄に仕上がった。
暑中見舞いの宛て先は大好きなおばあちゃん。文面は「あついけどがんばりや」と、ややタメ口風になった後、「しょちゅうおみまいもうしあげます」と急に丁重なあいさつ文でまとめるところが、かわいらしい。

商店街の子どもを育てる教育機能に着目

[写真]商店街アーケード内に特設会場を設置。親子のにぎやかな歓声が響き渡る=大阪市城東区関目3の関目商店街

 関目商店街は京阪関目駅、地下鉄今里筋線関目成育駅の駅前に位置し、加盟店25店舗のやや小ぶりの商店街だ。深井ゼミの専攻は「メディア論」で、フィールドワークに打ち込む。ニュース性重視の観点から学生自身が歩いて商店街を再検証し、商店街が本来持っている潜在的能力を引き出すかたちで地域活性化のアイデアを探ってきた。

 事前調査で商店街の教育機能に着目。指導教官の深井講師は「駄菓子屋の店主が子どもたちのふるまいを通じてマナーを教え込む。両親がともに働く子どもたちの自宅のカギを、商店街の人たちが預かり、子どもたちの親代わりとなって下校後の安全を見守る。子どもたちを商店街ぐるみで育成する教育機能があることに気づいた」と振り返る。

 商店街の役割は買い物などの利便性にとどまらない。取材調査の成果に基づき、子どもたちのすこやかな成長を願う風鈴イベントが定着した。商店街関係者は「深井ゼミには感謝している。早急な売り上げ増には結びつきにくいだろうが、商店街に集まってくれた子どもたちが将来的にも商店街に親しんでくれるとありがたい」と話す。

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