フィギュアスケート世界選手権銀メダリストの宮原知子選手が13日、3年間通った関西大学高等部(関大高)の卒業式に出席し、新たなスタートを切った。宮原選手は関大文学部に進学し、従来通り関大アイスアリーナを拠点に練習し、いよいよ世界の頂点を目指す。

「最後のホームルームで泣きました」

[写真]卒業証書を受け取った宮原知子選手=大阪府高槻市白梅町7-1 関西大学高槻ミューズキャンパス

 卒業式は大阪府高槻市の関大高槻ミューズキャンパスで開かれ、宮原選手は関大高4期生142人の一員として出席。最前列に座り、終始緊張した表情で式に臨んだ。成績優良者などが順次表彰され、宮原選手は特別表彰を受けた。同級生と校歌や「さくら」を歌い、教員や下級生らとの別れを惜しんだ。

 全員参加の卒業式に続き、クラスに分かれて最後のホームルームを終えた後、メディアの取材に応じた。級友たちとの別れが辛く、「ホームルームで泣きました」とはにかむ。国際大会の連戦などで授業に出られないさびしさを体験したが、学校で再会した級友たちから「頑張ったね」「テレビで応援していたよ」と声をかけてもらうのが、うれしかったという。

 文武両道を貫き、練習で自身を追い込む一方、学業も怠らない。「試験勉強は直前しかできませんでしたが、練習を終えて帰宅した後、3、4時間勉強しました」と振り返る。図書館で本や雑誌と向き合うひとときが好きだった。練習などで修学旅行は参加を見送ったが、「クラスの仲間と文化祭の準備を手伝ったのが思い出」と、級友と過ごした日々を懐かしむ。

「国際大会で準優勝が続いたので優勝したい」

[写真]卒業式会場に先頭で入場する宮原知子選手

 卒業後は関大文学部に進学。従来通り関大アイスアリーナを拠点に、世界を目指す。「国際大会では準優勝が続いたので、優勝したい」と早くも意気込む。

 関大在学中の2018年、冬季五輪平昌大会を迎える。目標を聞かれると、「まずは出場できるよう頑張ります」と謙虚に語るとともに、「次の次の五輪も出場できるチャンスがあると思う」と、長期的展望で2大会連続出場をも視野に入れるクレバーさをうかがわせた。

 文学部では中学生以来取り組んできた英会話力に磨きをかけたいという。キャンパスライフに関しては、「大学生にしかできないことも楽しみたい」と話すものの、具体的には思いつかないらしく、「そのときそのときに何かできれば」とのこと。これからの4年間もスケート中心になりそうだ。

 宮原選手は関大高在籍中、世界フィギュアスケート選手権(2015年)、ISUグランプリファイナル(同)、四大陸フィギュアスケート選手権(14年・15年)で銀メダルを獲得。全日本フィギュアスケート選手権では14年から2連覇を達成。日本女子フィギュア界の次期リーダー候補として新たな活躍が期待されている。
(文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)