[写真]ファイナルの舞台。相手は今季一度も勝てていない日立。「プレッシャーはない。やるべきことをやるだけ。この勢いを持って、挑戦者として挑みます」と話した中田監督(写真:YUTAKAアフロスポーツ)

 バレーボールのプレミアリーグ「ファイナル3」が6日行われ、女子は久光製薬(サブホームタウン:兵庫県神戸市)が東レ(ホームタウン:滋賀県大津市)を、男子はパナソニック(ホームタウン:大阪府枚方市)が同じく東レをフルセットで破り、決勝(優勝決定戦)進出を決めた。決勝は女子が12日(日立‐久光製薬)、男子が13日(豊田合成-パナソニック)に東京体育館で行われる。また同日行われていた「チャレンジマッチ(入れ替え戦)」では今季就任した吉原知子監督が率いる女子のJT(ホームタウン:大阪市)が上尾に2連勝しプレミア復帰。男子のサントリー(ホームタウン:大阪府箕面市)もプレミア残留。

両チームの思いや意地がぶつかり合った一戦

 関西対決となったファイナル3。昨季6位に沈み、今季は「繋」をスローガンに想いや心を一つに魂を込めて戦ってきた東レと、昨季レギュラーラウンド、ファイナル6で1位になりながら優勝決定戦で敗れて王座を引き渡した久光製薬。ともに悔しさを味わい、それゆえにリベンジして優勝を! という両チームの思いや意地がぶつかり合った一戦はやはり大接戦となった。

 エース長岡望悠や石井優希の強打、岩坂名奈を中心としたブロックなどで久光が1セットを先取すれば、2セット目は「久光に勝たないと優勝できないから勝ちたい。みんなが繋いでくれたボールだから絶対に決めたい」と話していた迫田さおりや、ファイナル6直前にテトリ・ディクソンが膝を負傷し戦列を離れ動揺の走ったチームをまとめようと奮起する木村沙織が気迫のこもったアタックを決め、28-28まで競りながらも、東レが30-28で奪い返す。第3セットは久光が取り、セットカウント2-1で迎えた第4セットも序盤、セッター中大路絢野の連続サービスエースなどで久光が7-1と走り、このまま勝利かと思われた。しかしそこから迫田が奮起、前から後ろからアタックを叩き込む。途中、足がつりベンチに下がった木村の代わりに入ったキャプテンの峯村沙紀も攻撃、サーブでチームを鼓舞。ついには東レが大逆転で奪い返した。

 勝負はファイナルセットに。その最終セット、序盤から走ったのは久光だった。新鍋理紗、長岡、石井が冷静に決め、岩坂、水田祐未がブロック。13-4から東レが6連続ポイントを挙げるなど粘ったが、最後はブロックの高さを出すため入った野本梨佳と岩坂が壁になり、迫田のバックアタックをブロック。

 「チャンスの神様には後ろ髪はない、だから自分から前髪をつかみに行きなさい」と中田久美監督が試合前に話した“チャンスは通り過ぎる前につかまなければ逃げてしまう”というレオナルド・ダ・ヴィンチの言葉ともギリシャ神話からとも言われるその格言通り、ファイナル進出のチャンスをがっちりとつかみとった。