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 吉村大阪市長が25日、大阪市北区中之島の市庁舎で定例会見に臨み、市長就任以来の市政改革の手ごたえや新年度への抱負を語った。4月からすべての市立小中学校でタブレット端末を使った授業を一斉開始。「自分で考え表現して、激動の社会を生き抜く力を養ってほしい」と強調した。

モデル校ではタブレットがひとり1台

[写真]記者の質問に答える吉村市長=25日午後2時半ごろ、大阪市役所で

 教育の充実に力を注ぐ吉村市長が、市立小中学校でのタブレット端末などのICT機器を活用する授業の一斉開始を表明した。市内の全小中学校422校で開始し、使用するタブレット端末は教員貸し出し用の500台を含めて約2万1000台に達する。モデル校の一部である小中一貫校3校では、小学校3年生以上の児童に一台ずつ支給される。

 吉村市長は「視覚にもわかりやすい大型デイスプレーも活用し、自分で考え表現するプレゼン能力を高め、激動の社会を生き抜く力を養ってほしい」と、子どもたちにエールを送った。

 マイナンバーの通知に関するトラブルが全国的に発生する中、吉村市長は「大阪市も市民の手元に行き渡らない通知カードを10万通、預かっている」と公表。「マイナンバーの理念と制度は評価できる。大きな制度改革には仕組みで不具合が生じやすい」としたうえで、「3月末までの保管期間を6月末まで3か月間を延長する」と、マイナンバー制度の円滑な導入に向け、保管期間を延長して対応することを明らかにした。

バス先行民営化にも一定の理解示す

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 市営地下鉄・バスの民営化に関して、議会との協議調整を経て、バスの民営化が先行するかたちでの民営化の道筋がみえてきた。吉村市長は「経営的には一体化による民営化がベスト。時期がばらばらというのは経営力を発揮しにくい。一体経営が市民のためになる」としながらも、「最終的な民間移行期は同時にしたい」と答えて、時期をずらしての民間移行にも、一定の理解を示した。

 吉村市長は昨年12月、府知事選とのダブル選となった市長選で大阪維新公認候補として初当選。選挙戦では反大阪維新陣営候補に圧勝した。半面、市議会で大阪維新の議席数が過半数に達していないことや、強烈な発信力を誇った橋下前市長同様の実行力を発揮できるかなど、行政手腕が注目されていた。
(文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)