川崎重工業が第二次世界大戦中に開発された三式戦闘機「飛燕」を修復。復元作業を終え、今月15日から神戸市内で展示しており、連日、多くの来場者でにぎわいを見せるなど、話題となっている。

29年間 知覧特攻平和会館で展示されていた

 同社によると、この機体は国内で唯一現存している機体だという。昨年まで、鹿児島県南九州市の「知覧特攻平和会館」で29年間にわたり展示されていたが、年を追うごとに傷みが出たため、昨秋、所有する日本航空協会が、同社に修復を依頼した。

 同機は、経済産業省が認定する近代化産業遺産群として、認定された航空遺産。世界的にも希少だという。そこで、同社は「正しい姿が後世に伝わるように」と、同機の生まれ故郷である、岐阜県各務原市にある、同社の岐阜工場で、復元作業を開始した。

設計図なし、外国の博物館で部品調べたことも

[写真]川崎重工業が第二次世界大戦中に開発された三式戦闘機「飛燕」が修復され公開中=21日午前、神戸市内で

 工場では、社員がボランティアで修復作業に参加。しかし、修復は容易なものではなかった。「当時の設計図がないため、復元するのが難しかったようです」と語るのは、同社広報部の鎌田雄介さん。「修復メンバーは、この機体と同時期に作られた機体の部品があるという、外国の博物館、国内でも実際に現地へ赴き、それを見て参考にするなどの作業を行い、こうした復元につながりました」と続けた。

11月3日まで、入場無料

[写真]設計図がなかったため、外国にこの機体に似た機体の部品があると聞けば、駆けつけて調べたという

 このほか、速度計など計器類も復元するなど、それらが見られる展示会が大盛況なのも無理はない。21日朝も、開館前に40人ほどの行列ができており、先週の土・日は3000~4000人の来場者があったという。

川崎重工創立120周年記念展 ──世界最速にかけた誇り高き情熱──は、11月3日まで神戸ポートターミナル・大ホールで行われている。時間は午前10時~午後5時まで、入場無料。