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 もうすぐ2月。この季節になると、大阪など関西地方のすし店前を通ったりすると「節分・丸かぶり」「恵方巻き(えほうまき)」といったポスターを見かける。しかし、関東地方で生活経験のある弊社編集者らは「そういえば、コンビニで『恵方巻き』って言葉はよく見かけたけど、すし店ではやってるとこなくてビックリした」とも話す。そういれば、恵方巻きはどこで生まれたのだろうか? 調べてみると諸説はいろいろ存在するが、筆者はそのうちのひとつ「巻き寿司を丸かぶりでがぶり」という発祥の地が、大阪市内西部にあるという話に着目した。熱気あふれる人間集団、にぎやかな食事、作法より食欲優先のファストフード革命。大阪らしいカオスの中から、最初のがぶりが生まれた?

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「恵方巻き」ってどんな感じで作ってるの?

[写真]恵方巻きは大阪でどんな風に生まれたの?=大阪市浪速区で

 さて、まずは「恵方巻き」とはどういったものなのか、THE PAGE大阪編集部員が実際にすし店に話を聞いてきた。

 大阪市浪速区のジャンジャン横丁にあるすし店「佐兵衛寿し」本店を訪ねると、店長の古根川善吉さんが快く材料を説明しながら作ってくれた。

 「恵方巻きには『厚焼きたまご』『高野豆腐』『かんぴょう』『三ツ葉』を使うんや。うちではもう、これを何十年もやってるで」と古根川さん。

 かんぴょうは、栃木産のものを使い、家でも煮てしっかり味つけ。「細く長く生きられますように」などの意味もある縁起物だとか。

厄払いにかんぴょう、高野豆腐など

[写真]笑顔で恵方巻きの具を紹介してくれた古根川善吉さん。ここでは(下側左から)かんぴょう、三ツ葉、高野豆腐、厚焼きたまごを使う。右上は巻いた瞬間、勇ましくカメラに恵方巻きを見せてくれた=大阪市浪速区・ジャンジャン横丁「佐兵衛寿し」本店で

 厚焼き玉子も入れ、最後に三ツ葉を入れながら古根川さんは「最近は三ツ葉高いねん」と説明しながら、「しっかりとやらなあかんねん」と、巻きすを手に「ギュッ」と巻くと、あっという間に恵方巻きは完成。

 古根川さんは「恵方(今年は北北西)を向いて、食べる時は(福が逃げないように)だまって食べるって言うわな。あと、縁が切れるから切らない。そうして食べたら願い事叶うんちゃうか」と、作ってる時の真剣な表情とは一転、ホッとする笑顔で話してくれた。

 ここで「縁起物」という言葉を耳にしたので、編集部員は大阪市内のある神社に問い合わせてみた。すると「かんぴょうや高野豆腐などは、厄払いのお供えものでもありますね。高野豆腐も古くから『邪気を払う』などの意味がありますね」と答えてくれた。

 使う具材は店などによって異なり、決まりなどは特にない。しかし、なるほど、こうして聞くと、今回取材した店がこうしたものを巻くことも、縁起物であることも理解できる。

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