約35年の歴史に幕

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 セブン&アイ・ホールディングス傘下の「そごう・西武」が運営する百貨店で大阪府八尾市にある「西武八尾店」が28日夜、営業を終了し約35年の歴史に幕を閉じた。

【拡大写真と動画】昨年10月に撮影 通常営業時の西武八尾店と閉店時の様子まとめ

セレモニーなし告知も客が自然と集まってきた

[写真]セレモニーもなく静かに閉店する西武八尾店のシャッター。しかし、周辺の道路や歩道橋には多くの人が詰めかけ、閉まった後は自主的に拍手、そして「ありがとう」と叫ぶ人の姿もあった=28日午後8時15分ごろ、大阪府八尾市で

 同店などによると、オープンは1981年5月。地元をはじめ多くの客に親しまれていたが、近年は売り上げの停滞が続いていたという。

 同店では閉店に伴うセールが行われ、同日も多くの買い物客でにぎわいを見せる。また、閉店セレモニーは行わないと告知していたが、閉店時刻の午後8時に客が出ると同時に同店周辺の道路や歩道橋に多くの人が集まりだした。

 近くに住む30代の男性は「いま会社から帰ってきて、電車から降りて走ってきました。ここにはけっこう思い出がある。屋上も昔は遊べたんですよね。最後は見届けようと思って」と話す。

拍手が沸き起こり「ありがとう」の声も

[写真]西武八尾店は近鉄八尾駅から直結だった。同じ場所から写真撮影をする人の姿が多く見られた=28日午後7時40分ごろ、大阪府八尾市で

 そして、最後の客が出てからシャッターを閉め始めた。同店では事前に「閉店セレモニーは行いません」と告知していたが、客はシャッターが降りるまで静かに見守り続ける。そしてシャッターが閉まった後、どこからともなく拍手が沸き起こり「ありがとう」といった声も聞かれた。

見守った人たちの声「水時計あった」「最近は利用しなかった」

[写真]店の入り口にはられた利用客へのあいさつ。下にはセレモニーを行わない旨の告知もある

 母親とよく来た思い出があるという八尾市の主婦(41)は「水時計とかあったり、地下の食料品店の肉はお祝いの時とかは高い肉を親が買ってくれたのが思い出。さみしいですわ」と話し、カメラで店舗を撮り続けていた。

 会社帰りに閉店を見守っていたという会社員の男性(35)は「小さい時からここがあって当たり前やったけど、最近は隣接する工場だった場所が大きな商業施設になったり、変わっていきましたよねこの辺も。寂しいとみんな言ってるけど、最近は利用していなかった人も多いので、これは仕方ないと思う」と話していた。

営業終了後に「ただ今営業中」の垂れ幕

[写真]閉店から約1時間ほどたつと「ただ今営業中」という垂れ幕が壁にかかっていた

 閉店から約1時間後には、同店の壁に「ただ今営業中」の垂れ幕がかけられていた。これは西武八尾店は閉店したが、一部の店舗が営業を続けるためだという。

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