世界中の人々から愛され続けている絵本「ピーターラビット」。作者のビアトリクス・ポターは生誕150周年だ。それを記念し、国内最大規模の展覧会が「グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ」(大阪市北区)で先月から開催されている。今月13日には来場者が3万人を突破し、“3万人達成セレモニー”が行われた。その人気の秘密とは?

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来場者3万人を突破

[写真]1か月ほどで来場者3万人を突破。3万人達成セレモニーが行われた

 「ビアトリクス・ポター生誕150周年 ピーターラビット展」は先月11日から始まり、13日には来場者3万人を突破した。

 本展では「ピーターラビットのおはなし」の原型となった病気の少年に宛てた絵手紙や、最初に自費出版した私家版の原画全44点を日本で初めて公開し、ピーターラビット誕生の原点がわかるようになっている。

 英国ナショナル・トラストが所蔵する彼女の自筆原画、スケッチ、愛用品など200点以上の作品・資料が展示されており、ファンには見逃せない。

 同絵本はイングランドの小さな村で繰り広げられる、うさぎのピーターと仲間たちの話だ。原作者については、『ミス・ポター』という伝記映画が公開されている。

累計発行部数は全世界で2億5000万部超

[写真]「ピーターラビット」はキャラを生かした各種グッズも人気を呼んでいる

 先に原作者について、少し触れておこう。ポターは1866年にロンドンで生まれた。幼い頃から動植物が好きで、とりわけ魅了されたのは、避暑のために家族で訪れていた湖水地方(イングランド北西部)の豊かな自然だった。

 少女の頃から動物の絵を描いてもいた。そんな中、ピーターラビットが誕生したのは1893年。病気の知人の少年(5歳)に宛てた絵手紙で、それはうさぎが主人公の絵物語だったという。1901年には私家版を出版。翌02年には挿絵に色を付けた絵本「ピーターラビットのおはなし」が出版され、大成功を収めた。

 現在、世界110か国(35か国語)で出版されており、累計発行部数は 全世界で2億5000万部を超えているという。絵本だけではなく、キャラクターを生かした各種グッズも人気だ。ただ、当初は出版社がつかず自費出版。その後、商業出版に至ったものの、出版社の経営者は「服を着たうさぎの絵本」など売れる見込みはないと思っていたという。

 ところが、物語を創作してうさぎに洋服を着せたことで、うさぎに命が吹き込まれて人気を呼び、増刷を続けていくことに…。会場に来ていた神戸の主婦(50代)は「映画を観て好きになりました。見てるだけで、癒されます。それが人気なんじゃないですか」と話している。確かに愛くるしいキャラの持つ癒しが人気の秘密だろうか。

3万人目の来場者に選ばれたのは?

[写真]貴重な作品など200点以上を展示=「グランフロント大阪 北館 ナレッジキャピタル イベントラボ」で

 この日、3万人目の来場者に選ばれたのは、泉大津市から家族で来ていた道井さん一家だ。

 お母さんが大ファンで「昔から皿とかを集めていたんですよ。主人がこの展覧会を教えてくれて、今日は11か月の子供も入れて4人で来ました。主人は仕事ですけど」。マグカップや人形など記念品(展覧会限定グッズ)を受け取り、「いや~、うれしいです」と、満面笑顔だった。同展は4月2日まで。
(文責/フリーライター・北代靖典)

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