[写真]第2景きものショー、ビューティー・グレースの模様

 「京都府庁旧本館 和のつどい」がこのほど、重要文化財でもある「京都府庁旧本館・正庁」(京都市上京区)で催された。これはきものショーと舞踊、和の競演で、伝統文化の発展と着物文化伝承がテーマだ。着物を着る人が減っている今、「すそ野を広げていきたい」と、実行委員長の中野孝郎氏は企画意図を話している。

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「着物離れにはいろんな理由があります」

[写真]第11景きものショー、虹花。写真を撮る人も多かった

 この日のプログラムは、第1景日本舞踊花柳梅艶香から第14景マイケルダンスパフォーマンス・Masakiまで。日本舞踊、きものショー、歌、バイオリン、パフォーマンスなど、内容は盛りだくさんであった。とくに、きものショーは第2景ビューティー・グレース、第5景美紬女、第11景虹花、第13景豊美苑和の華とあり、あでやかな舞台に目を奪われるほど。

 「日本の伝統文化の発展と装いとしてともに歩んできた着物文化を啓蒙し、和文化創生に貢献していきたい」

 こう話す中野実行委員長は、創業1974年(昭和49)のつづれ帯製造・高級呉服総合卸「豊美苑なかの孝」(京都市下京区)の会長でもあり、業界には45年近くかかわっている。

 「昨年、先斗町の歌舞練場で『先斗町 和のつどい』を行いました。好評だったので、今回は京都府庁旧本館で行うことになりました。ここは会場が和風で、舞台で演技もしやすいんです。今、着物は自分で着て行くところがなく、同時に帯も結べず、着られない人が多い。ただ、若い人にアンケートをとると、100人いたら90人は着たいと思っている。高価であるとか、面倒であるとか、着物離れにはいろんな理由があります。そこで当社では、3分で着られる“簡単きもの”を提案しています」

着物を着る入り口? 3分で着られる着物とは

[写真]中野孝郎実行委員長、「着物人口を増やし、すそ野を広げていきたい」

 いったい、3分で着られる着物とはどんなものか。着物の中にひもやホックが付いているほか、帯は結ばれた形でセットになっているという。

 この商品は、高いもので4万円、安いもので1万2000円。手持ちの着物を加工して作ることもできるそうだ。着物離れを食い止め、着物人口を増やそうという狙いで作られたもので、「最終的には自分で着て頂きたい。そこへ行くまでの手助けです。着物を着る入り口になればと思っています。普通は30万40万円するものを10万円以下で仕立てして着て頂けますし、だいぶ広まってきています」とか。

 同社では着物人口増加への様々な取り組みをしており、「今回のイベントの主旨もそこにあります。すそ野を広げていこうと思っています」という。また、「着物が趣味」だという、「モア・ビジョン」経営コンサルタントの須田忠三郎氏は、こう言う。

 「時代の流れで、着物は所有欲がなくなってきています。レンタルが今の潮流です。レンタル着物という流れにそってやっていけば、ビジネスは成功します。着物業界は今、それが主流ですからね」
レンタル着物であれ、格安の着物であれ、一度は着てみたい。そんな和のつどいであった。
(文責/フリーライター・北代靖典)

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