環境省は13日、猛毒を持つ特定外来生物「ヒアリ」が兵庫県神戸市の神戸港に入港後、同県尼崎市内に運ばれたコンテナの中で発見されたと発表した。国内では初の確認となり、現在は消毒して死滅させているが、同省ではコンテナが置かれた地点の周辺に侵入していないことを確認するための調査を行っている。

【拡大写真付き】日本上陸の懸念も、刺されれば死に至る外来アリに備える

ヒアリ。全体は赤茶色で腹部が黒っぽい赤色をしている(提供:環境省)

 発表によると、今回のヒアリは、中国・広東省広州市の南沙港から出航した貨物船内のコンテナ1個の内部で発見されたという。船は5月15日に中国を出発し、20日に神戸港へ到着し陸揚げ。25日まで同港に保管された。

 26日に尼崎市内に運ばれ、コンテナから積荷を取り出す時に通関業者がアリのコロニーを発見し通報したという。1日に輸入業者が神戸市内にコンテナを移動させ燻蒸消毒を実施。5日にアリがすべて死滅していることを確認し、9日に専門機関によりこれらのアリがヒアリであると確認されたという。

 同省は、今回確認されたヒアリは、輸送されたコンテナの内部で発見され、現段階ではほかの貨物やコンテナが一時保管された場所の周辺からの発見情報はないため、積み出す時にコンテナ内部に付着していた可能性が高いとみられるという。そのため、現時点ではヒアリが周辺に定着し、繁殖している可能性は低いと考えられるという。

 ただ、今回のコンテナにいたヒアリは諸毒処分されたものの、貨物が日本に到着後、コンテナが一時的に置かれた神戸市2か所、尼崎市1か所周辺では、殺虫剤や捕獲トラップを設置するなど、ヒアリの侵入がないかどうかを確認するための緊急調査を開始している。

 同省はヒアリは攻撃性が強く、刺されたら体質によってはアナフィラキシー・ショックを起こす可能性があるなど危険で、一旦定着すると根絶が難しいため定着前に根絶を図るとしている。

 また「ヒアリは強い毒を持つため、生きた個体を素手で触らないようにしてください」と注意を呼びかけている。

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