「戦争のない世界を、今を生きる私達で創っていきましょう」──。第2次世界大戦で亡くなった大阪府内の戦争犠牲者を追悼する戦後72年大阪戦没者追悼式が8日、大阪市天王寺区の大阪国際交流センターで、戦没者の遺族らが出席して開かれた。戦争を体験した世代が少なくなり、戦争記憶の風化が懸念される中、府内の小中学生が平和を願うメッセージを発表し、平和順守継続へ新たな一歩を踏み出した。

大阪「模擬原爆」投下から70年 若者に語り継ぐ元教師の思い

松井知事「平和で希望に満ちた国際社会実現へ」

[写真]府内の小中学生が自作メッセージ「平和への誓い」を発表=大阪市天王寺区の大阪国際交流センターで

 追悼の対象となる府内の戦没者は、12万7500人。内訳は旧軍人・軍属・準軍属戦没者10万5300人をはじめ、外地死没者9200人、戦災死没者1万3000人。追悼式には戦没者遺族代表や行政関係者、一般府民など、計650人が参列した。

 松井一郎府知事が式辞で「大阪府は今後とも戦没者のご遺族の援護に力を尽くし、世界の人々との幅広い友好交流を通じて、平和で希望に満ちた国際社会の実現に貢献していく」と、国際交流による平和推進の決意を新たにした。

 遺族を代表して岡倉三郎大阪府遺族連合会会長が追悼の言葉を述べ、「戦後生まれの人たちが8割を超えるこんにち、先の大戦による大きな犠牲から学んだ貴重な教訓を風化させることなく、平和の大切さ、いのちの尊さを末永く伝えていくことが私たちの使命」と、教訓継承の重要性を強調した。

 さらに花谷昌男大阪市遺族会会長は「戦没者遺族は戦後の廃墟と混乱の中を懸命に生きてきました。二度と悲惨な戦争が起こることがないよう、戦争の悲惨さを、戦争を知らない世代にも伝え、世界の恒久平和実現のために一致団結して遺族会活動を続けていきたい」と、平和実現へ変わらぬ意欲を示した。

若い世代が「戦争のない世界を」メッセージ

 参列者による献花に続き、府内の小中学生6人が、自作メッセージ「平和への誓い」を朗読した。貝塚市の小学5年生三宅花帆さんは曾祖父が幼い子ども(祖母)を残して戦死した事実を報告。「日本は、70年以上平和が続いて私達はとても幸せです。この幸せがいつまでも続くためにも、二度と戦争はしないでください。よろしくお願いします」と、平和の大切さを柔らかい口調で訴えた。

 柏原市の中学3年藤原世志子さんは「今の世界は戦争がいつ始まってもおかしくない状態です」と危機感をアピール。「だからこそもう一度、戦争はやってもいいことなのか考えてほしいです。そして、戦争の話を語り継ぎ、戦争のない世界を、今を生きる私達で創っていきましょう」と呼びかけた。

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