通常のマウンテンバイクで行く、普通の装備で旅を続ける

[写真]「もちろん、お盆休みを終えたら、家族サービスもしっかりする」そうだ=(撮影:柳曽文隆)

 また、砂漠地帯を走る場合は、タイヤが回らないため手押しになるという。以前、南極へ行った際は、自転車後部に大型のソリをつけ、そこに荷物を置いて走ったことから、砂地の場合は同様の方法で運ぶことも考えたが、熱と岩場などもあるため、それを断念し、荷物はすべて自転車後部に積むことにした。これらの地を共にする自転車は、通常のマウンテンバイクで、特別な装備などはまったくない。

なぜ危険な場所へ「これは『中毒』ですね」

[写真]デスバレー、カリフォルニア州の道路標識(写真:アフロ)

 しかし、灼熱・乾燥、危険な生物との遭遇の可能性など、どれをとっても「過酷」というイメージが強いが、なぜそこまでして、こうした冒険を続けるのだろうか。大島さんにその質問をぶつけると「これは『中毒』ですかね。もうやめられないんですよ」と苦笑しながら即答した。

旅が終われば会社で重要な会議が待つ

[写真]扇風機の付いた「空調服」にワイシャツという服装で走るという=10日、神戸市須磨区で(撮影:柳曽文隆)

 今回もチケットはずいぶん前から取っており、妻の由佳さんら家族の承諾を得ての旅だそうだが、さすがに由佳さんからは「(大きな自転車旅は)今回で最後にしてくださいね」と念を押されたという。

 「これがひとつの節目になりますね」と大島さん。ただ、旅の最終日翌朝には、会社の重要な会議が控えており、旅をしながらも「そのことも気になります」と語る。

 あくまでも「僕は冒険家じゃない、サラリーマンですから」と話す大島さんらしい一面もみられた。

■大島義史(おおしま・よしふみ)1984年広島市出身、神戸市在住の会社員(主に経理など担当)。大学1年の時に初めてマウンテンバイクを購入し、4年間で国内や北米、ヨーロッパオーストラリアなど14か国、5万2千キロを走る。社会人になってからも10か国1万キロを走り、2016年には有給休暇を使って、夢だった自転車での南極点到達を果たす。同年10月にはその経験をつづった書籍「会社員自転車で南極点に行く」(編:THEPAGE編集部・小学館クリエイティブ)を出版。今年7月には第2弾「とまらない好奇心! ~次の旅を夢見て~」(小学館クリエイティブ)を出版した。

THE PAGE 大阪をフォローする