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 大阪府八尾市で地元の起業家たちを地域で盛り上げる官民連携の「地域クラウド交流会」が開かれ、会場は小さいながらも熱気に包まれた。参加費の半分をプレゼンした起業家に投資するシステムだ。都心のオフィス街で展開される緊張感漂う起業家プレゼン大会とは、ひと味違う雰囲気だった。

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参加費の半分500円を投票結果に応じて分配して投資

[写真]地域クラウド交流会でビジネスプランを発表する起業家たち=大阪府八尾市の八尾商工会議所大ホール

 会場の床にゆったり座り込む百人あまりの参加者たち。5人の起業家たちのプレゼンタイムだ。持ち時間はひとり3分間。仲よく順番にマイクを手渡して、和気あいあいとプレゼン終了。都心部で開催される通常の起業家プレゼン大会なら、こうはいかない。審査員などの専門家が見守る中、起業家たちは用意周到のプレゼンに全力を注ぐ。比較される起業家たちは皆ライバル。会場には緊張感が張り詰めて。

 しかし、地域クラウド交流会では短めのプレゼンが終わると、会場内がにぎやかに。起業家と参加者、参加者同士が名刺交換を繰り返す。起業家からはビジネスプランの気になる詳細を聞き出し、参加者同士は自己紹介をしながらビジネスマッチングのヒント探しに忙しい。

 並行して投票が進む。交流会をサポートする人たちが投票所を開設。参加者がもっとも共鳴した起業家に1票を投じる。投票状況は会場内のモニターに棒グラフでリアルタイムに公開。棒グラフの変化がスリリングだ。

 参加者は1000円の参加費を払って入場。主催者が参加費を集めた上、半分の500円分を会場費などに充当し、残りの500円分は投票結果に応じて起業家たちに分配され、事業資金として活用される。分配金は起業家に商品券で渡され、地元で商品が購入されれば地元経済も潤う。

 投資金額はわずかながらも、地元の起業家を地元の人たちが育て、地域も元気になっていくシステムだ。交流会は近畿経済産業局が推進する「関西起業家・ベンチャーエコシステム構築プロジェクト」の一環で、八尾市の他、年内に京都府宇治市、兵庫県豊岡市など関西4地域で開催される。