三重県伊勢市にあるテーマパーク「伊勢・安土桃山城下街」が今年4月から大規模なリニューアルを始め、約200人の甲冑武者たちが激突する新たな催し「ガチ甲冑合戦・信長プロジェクト」を打ち出した。10万坪の敷地と二見町のシンボル・安土城を活用した大掛かりな合戦再現行事を2年間にわたり定期的に開催するものだが、これを手掛けるのは日本甲冑合戦之会(大阪市城東区)だ。すでに6月に2日間開催され、今月の29日に再び行われるという。そこで同会の横山雅始代表(63)に話を聞いてみた。

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伊勢安土桃山城下街、93年「伊勢戦国時代村」として誕生

[写真]ガチ甲冑合戦の様子=写真:日本甲冑合戦之会提供

 伊勢安土桃山城下街は、1993年に日本最大級の時代劇テーマパーク「伊勢戦国時代村」として生まれた。2001年には累計来場者数500万人を突破。全国の幅広いファンに親しまれてきたが、2003年4月に「伊勢・安土桃山文化村」に名称変更。2008年10月からは萩本欽一を村長に迎え、「ちょんまげワールド伊勢」という独立法人の営業に。しかし、開業当初年間200万人あった来場者は2015年には8万人にまで落ち込んだ。

 2016年、そんな状況を改善しようと、不動産ファンド事業を行う企業「共生バンクグループ」がグループ会社化して再スタートを切り、今年7月に施設名を「伊勢・安土桃山城下街」に変更した。

 総額100億円ほどの予算をかけ、現存する施設も生かしながら、温泉大浴場や刀鍛冶工房、忍者などに変身、コスプレ施設、サムライ武芸体験などを新たに加えた。安土城は1泊500万円という驚きの価格でホテルとして利用される予定で、これら以外にも2018年8月には簡易宿泊所(忍者のお宿)を開設予定。インバウンド需要も加え、2019年には現状の10倍を超える100万人の年間来場者数を見込んでいる。そして、「ガチ甲冑合戦」といった催しも開催されている。

リアルな合戦再現を目指す

[写真]日本甲冑合戦之会横山雅始代表。日本の武術のルーツを探り、歴史的検証を行う

 その「ガチ甲冑合戦」は、テレビ各局や海外のメディアでも紹介されてきたが、どのような思いで取り組んでいるのだろうか。そこで、企画・運営を行う日本甲冑合戦之会の道場がある大阪市城東区の道場を訪ね、横山代表に話を聞いた。

 横山代表は、総合実戦護身術「功朗法」を創設し、刃物や武器を持った暴漢に対応する技術や女性が暴漢に襲われた場合などの護身技術をこの道場で教えており、複数の在阪テレビ局の番組でアイドルやアナウンサーらに護身術を指導する様子も取り上げられている。

 「伊勢の安土桃山城下街が私は好きなんです。2年間はガチ甲冑合戦をやりますということで、プロジェクトを立ち上げました」と横山代表。海外では歴史祭りや騎士祭りの参加者は10万人を超えるメンバーがいて、ヨーロッパでは10数年前から盛大だそうだが、これは実際の合戦を再現して戦うものだという。

 「日本の歴史祭りはゆるキャラと寸劇が多く、それはそれでいいと思いますが、私は日本の武術をもっと合戦祭りに取り入れ、もっとリアルな合戦再現を目指すとともに、さらに日本の武術のルーツを探り、どんな戦いをしていたのかを知る試みに取り組みました。それがガチ甲冑合戦です」(横山代表)

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