再生を目指していた大阪市港区弁天町の複合商業施設「ORC(オーク)200」が3月末に「大阪ベイタワー」として再出発した。大阪万博誘致や統合型リゾート(IR)推進活動の高まりとともに、ベイエリア活性化の動きが加速しそうだ。

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吉村市長「大阪のベイエリアを成長エリアに」

[写真]最上階51階ビュッフェの料理。窓の外には地上200メートルの展望が広がる=大阪市港区弁天(撮影:岡村雅之)

 大阪ベイタワー再生第1弾として「アートホテル大阪ベイタワー」が3月29日に開業した。関西インバウンド需要の好調さを背景に、大阪湾に面した弁天町の立地を生かし、ベイエリア観光の玄関口としての役割に磨きをかける。第2弾は、天然温泉を利用したテーマパーク型温泉施設「ソラニワSPA弁天」が2019年2月のオープンを目指し、工事が進行中だ。

 3月27日に行われた発表会には吉村洋文大阪市長が出席。「大阪はもっともっと力のあるまちと確信している」と切り出し、「世界の名だたる都市はベイエリアが発展している。大阪のベイエリアを成長エリアにしていきたい」と、ベイエリア成長拠点論を展開した。

[写真]JR大阪環状線の弁天町駅前にある大阪ベイタワー=大阪市港区

 また「弁天町に民間の力で素晴らしいホテルや温泉施設ができることはうれしいかぎり。大阪ベイタワーがベイエリアのランドマークになってほしい」と期待を寄せた。

 ホテルを運営するのは、マイステイズ・ホテル・マネジメント(東京都港区)。全国で85棟、約1万4100室のホテル・旅館を管理運営。アートホテル大阪ベイタワーは全国6軒目のアートホテルで、旗艦ホテルの位置付けだ。

 客室は21タイプ464室。ファミリー向けに、楽しさに満ちたコンセプトフロアを開設。愉快なキャラクターが飛び出してきそうな空間デザインの部屋や、2段ベッドを備え親子が一緒にくつろげる部屋などが話題を呼びそうだ。

51階地上200メートルの展望ビュッフェ

[写真]最上階51階のビュッフェは80種類以上の和洋メニューがそろう

 最上階51階のビュッフェは、地上200メートルからの展望が魅力。天保山の大観覧車や海に沈む夕日など、水都大阪らしいベイエリアの情景をゆったり鑑賞できる。旬の食材を用いた80種類以上の和洋メニューでもてなす。2階のバーラウンジは、洗練されたカクテルを提供する。

 「ソラニワSPA弁天」はホテルに隣接し、延べ床面積約1万6500平方メートル。温泉施設として関西最大級になるという。織田信長や豊臣秀吉が天下取りに挑み、おおさかの黄金期だった安土桃山時代の町並みが、現代にタイムスリップしたという設定で、施設やサービスを統一。

 「いやし」「美」「食」が3大テーマで、食では信長の料理番を務めた伝説の料理人が復活し和食の逸品をふるまう。

旧ORC200は1993年、大阪市の公有地を利用した土地信託事業で開業

[写真]「大阪のベイエリアを成長エリアにしていきたい」と語った大阪市の吉村洋文市長

 旧ORC200は1993年、大阪市の公有地を利用した土地信託事業で開業。ホテルを含む超高層の複合商業施設として注目を集めたものの、行政が主導した他の多くの再開発事業と同様、事業は軌道に乗らず低迷。試行錯誤を経て新たな経営手法での再生策が模索されていた。

 ベイエリアを会場に想定する2025年大阪万博誘致や統合型リゾート(IR)推進活動の高まりとともに、ベイエリア活性化の動きが加速しそうだ。

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