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 大手住宅メーカーの積水ハウス(大阪市)はこのほど、滋賀県栗東市の同社中日本教育訓練センターで、天井石こうボードの施工ロボットと、施工技術者の現場作業を助けるアシストスーツの実機デモ説明会を開催し、新技術を報道陣に公開した。技術者がアシストスーツを装着し、軽々と作業を進める様子は、新しい働き方を予感させた。記者もアシストスーツを試着した。

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技術者を上向き姿勢のつらさから救え

[写真]アシストスーツ「Ekso Vest」を着用して作業する施工技術者

 公開された施工ロボットとアシストスーツは、いずれも開発中の試作機。共通テーマが施工技術者の上向き姿勢の負荷軽減と生産性の向上だ。

 住宅施工現場。天井石こうボードを張り付ける場合、技術者がボードを腕で天井へ持ち上げ、多くのビスを打ち込んでボードを固定する作業が続く。技術者はずっと上向き姿勢を維持しなければならない。体力の衰えがちなベテランにはつらく、体力のある若手にも「きつい仕事」のイメージを誘発しかねない。そこで、上向き姿勢の負荷軽減が主な開発テーマとなった。

 ロボットはテムザック(福岡県宗像市)との共同開発。運搬・持ち上げロボット「Carry」とビス固定ロボット「Shot」が、2台ワンセットで稼働。オペレーター役の施工技術者の管理の下、「Carry」がボードを天井へ持ち上げて仮固めのビスで留めると、「Shot」が次々とビスを打ち込んでいく。役割を分担するロボット同士が、コミュニケーションを交わして状況判断しながら作業をこなす連係プレーが特色だ。

 アシストスーツを手掛けるのは住宅部材メーカーのダイドー(大阪府河内長野市)で、米国企業が開発したアシストスーツ「Ekso Vest」の改良に取り組む。

 デイパックのようにアシストスーツを背負い、腕や腰をベルトで固定。重い工具を握って腕を上げようとするとガスシリンダーが働き、強く力を入れなくとも腕を持ち上げることができ、腕を上げた状態で保持してくれる。モーター駆動部がなく、充電の必要もない。技術者は上向き姿勢のままでも無理なく作業をこなせる。