動画をもっと見る

 高さ約186メートルと国内最大級の規模を誇る黒部ダムで26日午前、恒例の「観光放水」が始まり、水しぶきに虹のアーチが架かるなど、訪れていた見物客を楽しませた。今年は「世紀の大工事」といわれた「くろよん」(黒部ダム・黒部川第四発電所)建設工事で最大の難所だった大町トンネル(現関電トンネル)開通から60周年。また、そのトンネルで運行し、同ダムまでの足となっていたトロリーバスが今年で廃止されることから「トロバスラストイヤー」と銘打ったキャンペーンを実施するなど、黒部ダムは今年も熱い盛り上がりを見せそうだ。

【拡大写真付き】建設現場で愛されたもの継承「黒部ダムカレー」

2億トンにものぼるダムから、毎秒10~15トンもの水が噴き出す

[写真]豪快な水しぶきをあげる黒部ダムの観光放水。虹のアーチも=26日午前、富山県立山町で

 26日午前、毎年恒例の観光放水がスタートし、早朝から多くの観光客らが豪快な水しぶきを間近に見て写真を撮る姿が多く見られた。

 関西電力によると、総貯水量約2億トンにものぼるダムから、毎秒10~15トンもの水が噴き出し、太陽の当たり方によっては、虹のアーチが架かることもある。近年には、新たな展望スポットも設け、さまざまな角度から放水を楽しむことができる。

 また、今年4月には、この黒部ダムの建設を題材とし、最大の難工事となった大町トンネル工事のことなどを描いた石原裕次郎さん主演の映画「黒部の太陽」の撮影セットのレプリカがダムに登場した。

 これは、昨年8月に閉館した北海道小樽市の「石原裕次郎記念館」に展示されていたものを移設したもの。映画「黒部の太陽」の上映から今年でちょうど50周年を迎えるということもあり、ファンにはたまらない空間が黒部ダムに生まれた。

大町トンネルの歴史がわかる長さ12メートルのポスター

[写真]映画「黒部の太陽」の撮影セットレプリカも展示されている=26日午前、富山県立山町で

 その大町トンネルは今年で開通から60周年を迎えた。黒部ダムの玄関口であるトロリーバスの黒部ダム駅では、関西電力に残されている実際の工事の映像や写真を使って、大町トンネル開通までの歴史を描いた、長さ約12メートルにわたる巨大ポスターが掲示された。

 「ちょうど黒部ダムの見学を終えた人たちが通る場所に掲示しました」と語るのは、広報担当者。巨大なダムを見学した後に、その建設の中で難工事となったトンネルの歴史を知ってもらおうと制作されたもので、26日も足を止めてそれを見る観光客の姿もあった。