ソーシャル・ネットワーキングサービスの「ミクシィ」が、ニュース配信サービス「mixiニュース」の運営を開始してから、この2月で10周年を迎えた。この10年間で何が変わり、何が変わっていないのだろうか。mixiニュース立ち上げ時の責任者であるメディア事業本部の岨中(そわなか)健太本部長に話を聞いた。

ニュースを見てコメントを書く

ミクシィメディア事業本部の岨中(そわなか)健太本部長

 mixiニュースが誕生したのは、2006年2月8日。多くのmixiユーザーがニュースサイトの記事をもとに日記を書いていたことから、mixi内のコミュニケーションを活性化する仕掛けとして導入を決めた。

 「そのころ、SNS内でニュースを見てコメントを書く、というサービスを提供するSNSはあまりありませんでした」と岨中本部長は回想する。記事を配信するメディア側も話を聞いた当初は驚いていたという。

 サービス開始当初は、先行する他社のニュースサイトを参考にしながら、政治・経済・社会の事件・事故など、いわば硬めの記事を中心に配信してきた。しかし、「ユーザーがmixiに求めているのは、活発なコミュニケーションやさまざまな考えの人との出会いにある」ことが明らかになり、mixiニュースに求められる情報発信と、これまでの報道の内容とは少しズレがあることがわかってきた。

 現在は、硬い内容のニュースとともに、ワイドショーが取り上げるような柔らかい内容のニュースの配信にも力を入れる。たとえば、芸能人がらみのニュースは比較的人気が高く、日記やつぶやきに多く引用される傾向にある。また、恋愛など生活に近い題材のコラム記事は、共感を呼びやすいという。

 昨年8月からは、mixi内で同じ趣味や関心ごとを持つユーザーが集まる「コミュニティ」の紹介コラム「よりミク」も開始した。コミュニティの周知による交流の活発化を狙った企画で、「珍しい苗字」コミュニティを取り上げた1月29日配信の「普通の名前がよかった? 珍しい苗字での苦労」は、珍しい苗字であるが故の苦労話やユニークなエピソードを記事化したところ、3月5日現在、日記などで計3334件引用されている。岨中本部長は「mixiはさまざまな趣味趣向の人の集まり。このコラムを読んで、『そんな人もいるんだ』など、驚くとともに興味を示す反応は多い」と手応えを語る。