夏の大三角(こと座、わし座、はくちょう座)の中に天の川を見つけましょう(写真提供:葛飾区郷土と天文の博物館)

 梅雨明けをして、いよいよ夏本番。ぜひ夏休みを使って、街の明かりが少ないところにお出かけしてみませんか? 先月からご紹介している夏の大三角のところに天の川が見えるはずです。本当に、織姫と彦星が天の川の両岸に輝く姿を眺めることができます。

 さて、今回は夏の大三角の残り1つで、ちょうど天の川の中に輝く星をご紹介していきましょう。

東京で見える星たち

わかりやすい星の並びの星座

はくちょう座は十字架の星の並びが特徴です(写真提供:葛飾区郷土と天文の博物館)

 夏の大三角をつくる一等星の1つ、最後は「デネブ」です。デネブは「尾」という意味があり、ある動物の尾の星となっています。そこから、ベガとアルタイルの間に向かって星を順にたどると、胸の星、首の星、くちばしの星と結ぶことができ、さらに胸の星から両方に翼をひろげているように星を結べば鳥の姿が浮かび上がってきます。

 それが「はくちょう座」です。こんなにも星の並びと星座が一致するものはあまりありませんので、とても覚えやすいですね。実は、翼の星たちを短く結ぶと、十字架の形に。街中からだと、この十字架の並びがよくわかります。この並びは、南半球でよく見える南十字星に対して「北十字」と呼ばれることもあります。大きさは南十字の3倍もある十字架です。

 また、この北十字はクリスマスの時期まで眺めることができ、その時期には西の地平線に十字架が立っているように見え、クリスマスのムードを盛り上げます。

 夏からクリスマスまで楽しむことができる星の並び。ぜひこの夏は、頭の真上ではばたく白鳥の姿をとらえてみてください。

宝石と呼ばれるほど美しい二重星

博物館の望遠鏡で撮影した、宝石のように美しい二重星「アルビレオ」(写真提供:葛飾区郷土と天文の博物館)

 はくちょう座のくちばしの星「アルビレオ」。この星は、肉眼では1つの星にしか見えませんが望遠鏡で見ると、二重星であることがわかります。

 その2つの星は、オレンジ色と青みがかった色という色合いの違いが見事な二重星なのです。アルビレオは宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の中で「アルビレオ観測所」という名で登場したり、物語の中で青宝玉(サファイア)と黄玉(トパーズ)とされたりしていました。夜空の宝石、あなたも見つけてみませんか?