[写真]1月25日、知事就任後で初となる予算案を発表した小池都知事(Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 東京都の小池百合子知事が2017年度予算案を発表し、2月22日に開会する都議会定例会で審議が始まります。今回の予算審議で注目されているのが、昨年に小池百合子都知事が打ち出した「政党復活予算」の廃止です。

 築地市場問題や東京五輪問題は一段落しましたが、小池都知事は昨夏の都知事選時から、一貫して都議会自民党と対立していると報道されています。それだけに来年度予算案をめぐって、復活予算が新たな火種となるのではないかと注目されているのです。

 そもそも復活予算とは何なのでしょうか? そして、小池都知事が復活予算の廃止を明言した背景には、どういった意図があったのでしょうか?

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一般会計の中に「200億円」の枠

 東京都の予算規模は約13兆円。スウェーデンの国家予算並みだといわれます。基本的な行政サービスに関わる「一般会計」が約7兆円、都営住宅の建設など15種類の「特別会計」が約4兆円、都バスや都営地下鉄、上下水道、中央卸売市場など11種類の「公営企業会計」が約2兆円です。来年度予算案では、一般会計が約6.9兆円、特別会計が約4.1兆円、公営企業会計が約1.9兆円という内訳になっています。

 小池知事が廃止を打ち出した政党復活予算は、一般会計の中に約200億円分の枠が設けられていたものです。政党復活予算は東京都のみにある慣習で、他の46道府県には存在しません。かつて国の予算編成にも政党復活予算は存在していましたが、2010(平成22)年に廃止されています。

「都民の代表」なので議会も関与へ

 どうして東京だけに政党復活予算というシステムが導入されたのでしょうか? 復活予算は戦前期からすでに存在していたと言われていますが、書類上で確認できるのは戦後からです。

 政党復活予算がどのような背景で成立したのか、詳細は不明です。東京都財務局主計部財政担当課の担当者は、政党復活予算をこう説明します。

「政策を実行する上で予算は非常に重要ですが、予算編成権は首長だけが有する権限となっています。議会は予算に関して議決権しか有しておらず、予算編成に直接的に関与することはできません。地方自治体は二元代表制を採用していますから、都議会議員も“都民の代表である”という思いがあったのでしょう。都民の代表である以上、都政を大きく左右する予算編成に関与したいという思いがあったようです。そこで、都議会でも予算編成に関与できるシステムとして復活予算という制度が考案されて、それが慣習的に制度化したと考えられます」

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