昨年開かれた東京マラソン2016大会のフィニッシュ地点。東京の冬の大イベントゴールに成長しましたが、コースを変える理由は何でしょうか(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 2月26日、東京マラソンが開催されます。世界には歴史あるマラソン大会がたくさんありますが、なかでも格式の高いレースはアボット・ワールドマラソンメジャーズと呼ばれる6つの大会です。アボット・ワールドマラソンメジャーズには、ボストンマラソン、ロンドンマラソン、ニューヨークシティマラソンなど、マラソンに詳しくない人でも一度は耳にしたことがある大会が名を連ねています。

 そのアボット・ワールドマラソンメジャーズに、東京マラソンは2013(平成25)年に加入。歴史こそ浅いものの、アボット・ワールドマラソンメジャーズに名を連ねたことで東京マラソンは名実ともに世界を代表するマラソン大会になりました。

 今年で11回目を迎える東京マラソンは、今回からコースを変更しています。冬の風物詩にもなりつつある東京マラソンがコースを変更したのは、どういった背景があったのでしょうか?

手探りで始まった東京マラソン 安全最優先で選ばれたフィニッシュ地点

東京マラソンの新コースと旧コース

 石原慎太郎都知事(当時)の発案で2007(平成19)年に東京マラソンは初開催されました。フルマラソンでは3万人の枠に約9万5000人が応募。当初から狭き門の東京マラソンは、年を経るごとに人気が上昇しています。今年の大会は、3万6000人の枠に約36万人の応募が殺到。東京マラソンは、わずか10年で世界でも類を見ないビッグイベントに成長したのです。

 ところが、今年の大会から大きなレギュレーションの変化が起こりました。コースが変更になったのです。これまではスタートが東京都庁前、フィニッシュ(ゴール)が東京ビッグサイトというコース設定でした。今回の大会からは、フィニッシュが東京駅前・行幸通りに変更されたのです。

 どうして、コースを変更したのでしょうか? 一般財団法人東京マラソン財団事業担当局長でレースディレクターも務める早野忠昭さんは、こう話します。

 「東京マラソンが初開催された2007年から最初の3年間、運営側は交通規制やボランティアの配置など何もかも手探り状態でした。そのため、まず“3万人が安全に走ることができる”レースづくりを目指しました。公道を走るマラソン大会で、もっとも悩ましい問題が交通規制です。何時間も道路を通行止めするわけですから、あらゆるところに影響が及びます。そうした事情から、東京マラソン創設時、フィニッシュ地点は交通の影響が少なくなるよう臨海部のビッグサイトが選ばれたのです」。