[写真]都幹部の説明を聞く小池知事

 東京都は16日、市場のあり方戦略本部の第4回会合を開いた。都幹部が、豊洲市場の地下水の汚染物質を環境基準以下にする「無害化」が未達成である現状を認める一方、専門家会議が提言した追加の土壌汚染対策を実施し、豊洲市場への都民の理解を得るのが妥当との戦略本部としての考えを報告した。小池百合子知事は「現時点の課題の整理を多方面からしてもらった。これらを参考にしたい」と述べた。

築地市場の改修案には触れず

 前日の第3回会合では、都幹部が豊洲市場への移転と築地市場跡地の長期貸し付けを組み合わせれば、豊洲市場の安定的な運営が可能とする案など、豊洲移転を軸にした計4案を報告した。

 この日は、豊洲市場を開場する前提としていた「無害化」に多くの時間が割かれた。都の幹部が、専門家会議、技術会議を経て、2010年の都議会付帯決議、2011年の市場長の答弁などによって、土壌と地下水の汚染を環境基準以下に抑えるという無害化の方針が定まっていった経緯を説明。その上で、豊洲市場では今も無害化が達成できていないが、専門家会議が11日に提言した土壌汚染対策を実施して地下水の水質を中長期的に改善し、都民の安心につなげるとの考えを戦略本部の結論とした。

 盛り土がなされていない主要建物地下の水銀ガス対策では、専門家会議で了承した、換気と合わせて地下空間の地面を遮蔽シート、もしくはコンクリートで覆う案のうち、工期が短く工事コストの安いコンクリート案が優れていると評価した。

 小池知事も「地下水管理システムの適切な運用と地下水の管理、システムの揚水機能によって中長期的に水質の改善を図る。それから豊洲市場の地下への的確な措置を講じることで、地上の安全に万全を期して、正確な情報を分かりやすく発信をすると。これが次の方向になっていくかと思う」と述べ、豊洲市場の安全性を確保するにはこうした努力の積み重ねが必要だと応じた。

 この日の配布資料には、市場問題プロジェクトチーム(PT)が報告書で提案した築地市場改修案についても記載したが、会合では触れずじまいだった。