[写真]会見する小池知事

 築地市場の豊洲新市場への移転問題で、東京都の小池百合子知事は19日午後の定例会見で、都と市場関係者が市場移転について協議する「新市場建設協議会」の業界側委員に対し、2018年9~10月の移転実施を提案したと明らかにした。業界側が求める「安全宣言」に関しては、安全対策などを踏まえた何らかの情報発信を行う考えも示した。

【中継録画】東京都・小池百合子知事が都庁で定例会見(2017年10月19日)

今月末にも業界団体と協議

 業界側の委員は、東京都水産物卸売業者協会の伊藤裕康会長や東京魚市場卸協同組合の早山豊理事長ら8人。都は業界側委員に対して、各団体で提案した移転時期に関する意見を集約するよう要請。今月末にも協議会の会合を開催し、移転時期について協議したい考えだ。

 都によると、移転時期として2018年9~10月を提案したのは、豊洲市場の土壌汚染対策の追加工事が遅くとも来年7月末までに終了の見込みであるほか、業界側から、生鮮食料品を扱う関係上、夏場の移転を避けたいという要望があったため。都はこの時期に移転すれば、築地市場の解体工事も東京五輪・パラリンピックの輸送拠点や環状2号線を整備する上で支障なく行えるとしている。

 小池知事は「追加対策工事が完了すると、専門家会議によって対策の有効性を確認することになる、農水省大臣への認可手続きなど必要な手続きを着実に進める」と今後の流れを説明した。

 豊洲市場への移転について、業界側はかねてより小池知事の「安全宣言」を求めている。小池知事は「こうした一連の取り組みを進めて、手続きを含めて安全面での条件が整った段階で、開設者としてしかるべき発信をする」との考えを示した。どのような形で発信するかはこれから具体的に検討するとしているが、「ワンフレーズというよりは全体的なパッケージで」などと述べており、土壌汚染対策の追加工事を含めて、さまざまな取り組みの説明などが盛り込まれると見られる。

(取材・文:具志堅浩二)