都議会の改革に向け、新たに「議会改革検討委員会」が設置されて4カ月が過ぎた。これまでどのような経過で議論が進められてきたのか。議会改革検討委員会のメンバーで、都議会公明党・幹事長代行の谷村孝彦氏(54)に話を聞いた。

都議会改革検討委員会は何を話し合ってきたか・5会派インタビュー

飲食費に政務活動費を使う「全面禁止が良い」

検討委員会の議論について説明する都議会公明党・幹事長代行、谷村孝彦氏

●「政務活動費の飲食費への支出」について

── 「政務活動費の飲食費への支出」に対する公明党会派の立場を教えてください。

 政務活動費を飲食に充てるということについては、都民のみなさんのご理解をいただけないということで公明党はずっと自粛していました。

── いつから自粛していましたか。

 平成28年度からですね。規約にもとづけば使えてはいたのですが。やはりその都度取り上げられるのに、例えば1時間で(新年会等に)10会場回っている人がいるとか、実際に都民のみなさんの声を聞けていないんじゃないかというご指摘がありました。

 それまでは、公明党は自主規定を設けていました。何時から何時までいたかとか、そこでどういう要望や課題事項を聞いたのかを全部報告した上で、新年会あるいは総会等で(政務活動費の対応を)やってきましたので、それできちんと内容はオープンに。まだ公開されていませんが、第三者委員会にチェックしてもらえるように、第三者委員会に指摘してもらいながら要望の項目や内容を記載して、新年賀詞交歓会あるいは総会等に出席して、そこで会費を支出しました、ということでやってきたわけですが、ただ、当会派以外にはそうじゃない議員がいて、飲食目的に使われているということがあって。やっぱり都民のみなさんに理解してもらえないと。

── 第三者委員会とは何でしょうか。

 政務活動費の支出が適正に行われているかということで、厳しい基準を作った時に、第三者機関のチェックを入れるということで入れたんですね。第三者委員会を設けていて支出が適正か不適切かについて、まず議会局がチェックして、グレーなものは第三者委員会に掛けることになっていまして。公明党はきちんと適正にされているという評価をずっとされてきたのですけれど、ただ、飲食目的の議員も多く、都民との意見交換がなされていない、都民の要望もないのに顔を出すだけの議員もいるような状況下では、そうした批判もあって、厳しくしなければいけないということで、基準を上げて自粛してきたわけです。

 それに対して、会議を開くとそこの場にお弁当を出している会派があったり。よくテレビを見ると、国会では食べながら会議をしているとか、それも政務活動費で出している会派がある。それで、平成29年度に入ってもそれをやっている会派もあったので、これについてはやはりきちんと禁止したほうがいいんじゃないか、ということがありました。

── 公明党会派では全面禁止が良いということでしょうか。

 もう、全面禁止です。

── 議論はどのように進んだのでしょうか。

 各会派で(検討委員会で検討すべきだと考える)検討項目の一覧を、まず初っぱなに持ち寄りました。それで順位付けをして、その高いものからやりましょう、と。

── それが第1回の打ち合わせ会(8月25日)で話し合われたのですか。

 そうですね、第1回で話し合われました。公明党としては、29年度末に、政務活動費の領収書の全面公開をするということと、議員1人60万円を50万円に削ったこと。それから費用弁償の廃止、議員報酬の2割削減。これを今年の3月の議会にかけてです。そこでは反対する会派もありましたが、議員報酬の削減を公明党が「2割削減」と言ったら、別の会派は「2割5分減」、また別の会派が「3割減」と言っていたのですが、公明党の2割減に(反対する会派も)賛成して、公明党の意見でまとまった。これは都議会史上初めての議会改革だったんです。

 それをさせてもらっていたので、新しい議会では、次は議会の機能、議員の権能を強化するための改革をしていかなきゃいけないよね、と。ということで順番的には(公明党は)通年議会だとか、行政機関の中長期計画を議決事項にするとか、それから議員公用車の廃止、政務活動費の見直しというように(議会改革の)順位をつけていきました。

 各会派が初っぱなに(優先順位を)出したので、次の第2回打ち合わせ会(9月6日)の時に、これをなるべく合意できるところからやりましょうということで、もう一度重ねてやってきて、もう一回(議会改革でやることを)出し合って、順位付けをしました。

── 第2回委員会(10月31日)の配布資料にも取り組み順序に関する資料がありますね。

 そうです。私のメモでは10月4日(第3回打ち合わせ会)と書いてあります。結構テンポよくやっているんです。1回目はそれぞれ(項目と順位を)出して、2回目はもう少し歩み寄れないかと出し直した。お互いのものを見て、共通項目を見ないといけないので。例えば、都民ファーストは「ペーパーレス化」ですが、公明党は「IT活用」というところをなるべく表現を合わせた。それで、項目で順位の高いものというより、会派で歩み寄れる項目は何か、関心の同じものは何かということで、10月4日のときで、「インターネット中継」、それから「政務活動費の支出の見直し」で、3番目に「(議員)公用車」でしたね。

── 1回目で課題を出し合ったということですね。個々では意見交換はしましたか。

 意見交換よりは説明、確認だったと思います。こういう順でやるべきだとか。私たちからすれば、議会の機能、議員の権能を上げるための改革が必要だということでやってきたわけですが、選挙で主張された会派もあるので、とにかく歩み寄らないといけないので。その上で公明党としては政務活動費の支出の見直し、議員公用車(の廃止)はすぐにでもできるんじゃないの、ということです。

── 検討委員会の1回目と2回目とで公明党会派は項目を変えたのですか。

 追加したのが、決算委員会に今は知事が出席しません。決算をチェックするのは議会の役目ですので、予算をどう組むかも大事ですが、どう使われたのかについてもチェック機能を果たすのが必要ということで、決算委員会の位置づけがまだまだぜんぜん弱かったので、これに知事の出席を求めるという提案と、政策スタッフ、これは政策アシスタントでもいいんですが、その配置を、現在は議会の調査部で各党が聞くことになっていますが、事実上どの会派も聞いていません。今は、例えば公明党は受付だけに職員が配置されているのですが、かなり優秀有能な職員を派遣してもらっているので、この人数を、政策アシスタント的な部分も含めて、人数を増やしていこうという提案を追加しました。

── 「政務活動費の飲食費への支出」で合意した経緯を教えてください。

 これは2段階だったんです。最初の段階が、会議と視察に伴う、あるいはグループ活動に伴う飲食費、茶菓は除き、廃止しましょうということでやったんです。11月10日に(尾崎大介)議長に報告していますので、第2回の委員会(10月31日)のときですね。最初の成果です。会議にお弁当はおかしいでしょ、というので、あとは視察の時の食事代をまずは禁止したんです。

── それらの合意内容が固まったのはいつですか。

 第3回の打ち合わせ会じゃないですかね。会費以外の、わかりやすく言うと、新年会や総会での飲食を目的とした会議への会費支出、これ以外の飲食は禁止しようというところまではいったんです。だけど、新年会費、総会費、この支出だけは認めるべきだと主張する会派がありまして、じゃあ、「(新年会費、総会費)それ以外はどう、それ以外はいいんじゃないの」と持ち込み、禁止にすることができたのが3回目(打ち合わせ会)の時ですね。

 それ以外にも(配偶者や被扶養者などの同一生計者を雇用する際の)人件費や、(同一生計者や自らが代表・役員を務める法人の所有物件にかかわる)事務所費への支出を禁止しようということと、社会保険労務士を雇ったり、それから政務活動費のお金を精算するのはものすごく時間と手間がかかるので、そのための職員を雇うのはいいでしょうと、この2つを入れた使途拡大を入れた3つ合意できたんですね。

 今までは政務活動費を精算するための職員を雇うのは違うという話だったんですが、それを適正支出するためには担当者が必要ですし、職員を雇えば社会保険も必要。そのための社会保険労務士への支出も否定されていたので、それは適正支出のためにいいんじゃないかということになりました。

── そこまでの段階で、新年会などへの会費支出以外は合意したのですね。

 本当は全部禁止にしたかったのですが、(新年会などの)会費だけは反対する会派がありました。何を理由にしたかというと、議員として一定量認められる範囲があるのだと。だから、議会改革をするにあたっては、「有識者へのヒアリングをしっかりやってくれ」ということはずっと主張してきました。それを確認して、会費以外の飲食経費は禁止にできたんです。

── 反対する会派からどのような理由の説明がありましたか。

 そういう場で、「都民や各種団体のみなさんの声が聞ける」と。都政に関連して賀詞交歓会、総会に招いてもらうと、確かにずっとはいられないくらいに重なるのは事実で、ものすごい経済的負担であることは事実です。それで、そういう議員の活動は認められるべきではないか、という主張だったわけです。

── それが議員として認められる範囲だということですね。

 そういうことです。そういう会によく呼ばれる会派とそうではない会派があります。

── 新年会などへの会費支出に賛成する会派は多かったのですか。

 少数です。他の会派は、それも含めて禁止すべき、と。

── 結局、新年会などへの会費支出も禁止になりました。経緯を教えてください。

 10月31日(第4回打ち合わせ会)はだめでした。(反対する)その会派が、年に1回、2回あるような朝から夕方までの研修会で、そこでは、食事と資料代と分けられないので、その会費だけは認めてもらえないかと歩み寄っていただいたんですよ。

── それはいつの話ですか。

 11月16日(第5回打ち合わせ会)でしたか。12月7日の(第6回)打ち合わせ会はその日にある(第4回)委員会の議事のことしかやっていませんので。