東京都が26日に発表した2018年度予算案では、都民が提案した9つの新規事業に合計約8億5000万円を計上した。都民からアイデアを募って事業化するのは、都として初の取り組みだ。

 この試みは、目安箱に投函された都職員からの意見をもとに実施した。小池知事は、昨年9月の定例会見で「新しい画期的な都の取り組み。都民の声を直接施策に反映させて、これまでの行政になかった新たな発想を活かしたり、都民の都政への参画を目指す」と力説していた。

 都民の声が反映された9事業のうち、2億円を計上する「森と自然を活用した保育等の推進」は、自然環境を活用した園外活動を支援し、子どもの「生きる力」を育む事業。「住み慣れた地域での居場所づくり事業」は、地域で暮らす高齢者・障害者・子どもなど、多様な住民の居場所づくりを支援する事業で、1億2000万円を計上する。

[写真]都民からの提案に感謝する小池知事

 予算案を発表した26日の定例会見で、小池百合子知事は「都民からすばらしい提案をもらった。まさしく新しい都政の1ページを飾っていただいた」と都民の協力に感謝した。

 アイデアは昨年9月29日から11月7日まで募集。提案総数255件の中から都庁内で26案に絞り込んだ上で、18歳以上の都民がインターネットや郵送、FAXで投票を行った。投票総数は4185件だった。

 都民からの提案の数について、小池知事は「初めての試みで、都の予算に反映するというと皆さん構えちゃったのかもしれない。それでもずいぶん集まったと思う」と評価した。

(取材・文:具志堅浩二)